千葉県の情報
【千葉県 > 東日本大震災関連情報 > 千葉県震災復旧及び復興に係る指針(骨子)】
千葉県災害ボランティアセンター | 稲毛新聞社 | 千葉日報社 | 房日新聞社
2月6日 |
「震災とコミュニティを考える」千葉市と遠野市の両市長対談 千葉市【毎日新聞120124】 |
1月25日 |
「原発事故賠償請求説明会」開催 館山市【房日新聞120126】 |
1月24日 |
「原発問題勉強会」館山市【房日新聞120127】 |
12月1日 |
放射能相談電話を一本化 県、12月1日に総合窓口開設【千葉日報111125】 |
11月11日 |
看板で放射線量公表 松戸市が350カ所の公園・緑地で ホームページで周知 |
10月23日 |
「東日本大震災液状化対策自治体首長連絡会議」設置【千葉日報111024】 |
8月31日 |
千葉県産米 全域で出荷OK 放射性物質検査が終了【千葉日報110901】 |
8月27日 |
市川の米からセシウム 本調査で初 出荷問題なし【千葉日報110828】 |
8月19日 |
復興計画検討委が初会合 骨子案は「被災者第一」 旭市【千葉日報110820】 |
8月8日 |
セシウムいまだ2万ベクレル超 クリーンセンターの焼却灰 流山【千葉日報110809】 |
8月2日 | 県が新米の放射性物質検査 安房地域では18地点で実施【房日新聞110802】 |
7月13日 | 松戸でも4万7400ベクレル 焼却灰からセシウム【千葉日報110713】 |
7月12日 | 柏でセシウム7万ベクレル検出 清掃工場の焼却灰【千葉日報110712】 |
4月28日 | 液状化被害の住宅も救済 政権、判定基準緩和の方針【朝日新聞110428】 |
3月19日 | 被災者生活再建支援法の適用について【千葉県被災者支援関係】 |
3月17日 | 「東北地方太平洋沖地震」に関する知事メッセージ【千葉県】 |
3月11日 | 14時46分18秒 東北地方太平洋沖地震 発生 |
千葉県の動向
2012年
2月
07日
火
千葉県 「津波・液状化対策強化を追加 千葉県震災復旧・復興指針」
津波・液状化対策強化を追加 千葉県震災復旧・震災指針
【千葉日報120208】千葉県の災害復旧・復興本部は7日、今後の施策展開の方向性をまとめた「県震災復旧・復興指針」を策定した。被災市町村の意見や県地域防災計画の見直し方針などを踏まえ、9月に示した指針原案を見直し、津波や液状化対策の強化などを追加した。
指針には、津波の浸水状況や「液状化しやすさマップ」の作成を追加したほか、災害に強い石油コンビナートの構築などについて加筆修正した。
2012年
1月
30日
月
千葉県 「震災影響し転入敬遠、企業は脱出・・・人口減の千葉」
震災影響し転入敬遠、企業は脱出・・・人口減の千葉
【読売新聞120131】千葉県が30日発表した今年1月1日現在の県内推計人口は、昨年同時期を1万693人下回る620万6334人となり、比較可能な統計がある1961年以降、初めて人口減に転じた。
少子化に加え、東日本大震災の影響とみられる。人口減は税収減などにつながるため、県や自治体は減少が一時的なものかどうか、推移を注視している。
◆県北西部「反転」
県内54市町村のうち、最も人口が減ったのは市川市の2631人、次いで松戸市が1916人、浦安市が1423人と続いた。
これまでは、主に県南部で人口が減る一方、千葉市や県北西部に県外から流入し、県全体では人口が増えるという構図だった。だが、2010年は県外との出入りで1279人の転入超過だった松戸市が、昨年は1573人の転出超過に反転するなど、県北西部での人口流出が目立ち、県全体では1万1418人の転出超過となった。
昨年1年間の出生数は5万1294人で、死亡数を523人下回り、初めて自然減となった。少子化のため出生数は年々減少していたが、増田勝幸・県統計調査室長は「出産を控えた若い世代が転出したり、県外から転入を敬遠されたりした可能性がある」と述べた。
◆柏市は微増だが
人口減の具体的な原因について、浦安市は「液状化被害を受けた地域の賃貸物件からの転出が目立つ。復興を急ぐ必要がある」としている。JR新浦
安駅周辺では、需要が見込めないとして、着工が先送りされたままのマンション建設用地が目立っている。
また、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で、局地的に高い放射線量が測定されている柏市は、「世帯ごとの転出が多く、子供への影響が懸念される放射線問題が背景にある」(情報政策課)と見ている。同市の人口は10年は前年比6804人増だったが、昨年は424人の微増にとどまった。市の調査では5~9月に幼稚園児と小中学生が計約100人減少した。
企業が東京周辺への一極集中を見直した影響を指摘する声もある。第一生命経済研究所の永浜利広・主席エコノミストは「電力不足や放射能、首都直下型地震のリスクの影響で多くの企業が西日本に拠点を移し、それに合わせて人も移動した」と分析する。
◆東京圏で唯一
県の人口が再び増加に転じるかどうかは、今後の転入者の推移次第だが、先行きは暗い。東京、神奈川、埼玉、千葉4都県の「東京圏」に、地方から人口が移動してくるという流れが弱まっているためだ。
国立社会保障・人口問題研究所は「少子化により、就職などで東京圏に出てくる可能性のある若年層の人口自体が減っている。当面、転入が増えることは考えづらい」と分析している。
総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、昨年は東京圏で千葉県だけが転出超過に転じており、千葉県は他の3都県との争いに敗れた形となった。松戸市の担当者は「放射能問題だけでなく、子育て支援環境などの面で自治体間の競争社会に入ったことも影響したのではないか」と話している。
県人口、震災で初のマイナス 葛南地域は2320人減
【東京新聞120131】県が三十日に発表した昨年末時点の県人口は、統計が残る一九二〇(大正九)年以降、初めて減少に転じた。県内十一地域で人口が伸びたのは二地域にとどまり、特に二〇〇九年から一〇年にかけ、一万九百九十九人も増えていた市川、船橋、習志野、八千代、浦安各市の「葛南地域」は二千三百二十人減の大幅マイナスになった。県は東日本大震災の影響を認め、中長期的な人口減に転じたかどうかは「慎重に見極めたい」としている。 (堀場達)
昨年末時点の県人口は六百二十万六千三百三十四人で、一〇年末を一万六百九十三人下回った。
市区町村別で減少数が最も多かったのは、市川市の二千六百三十一人で、松戸市が千九百十六人で次ぎ、浦安市が千四百二十三人で続いた。
人口減について浦安市は「液状化の影響で転出した数も上乗せされているかもしれないが、震災の影響で転出した人たちは今後、復旧復興が進めば戻ってきてくれるだろう」との見方を示した。松戸市の本郷谷健次市長は「減少が長期的なものになるのか注視したい」と話した。
大気中の放射線量が比較的高い「ホットスポット」と呼ばれる柏市は四百二十四人増。柏や流山、松戸を含む「東葛地域」の六市は計約五百人増となったが、一万人以上の増だった一〇年末と比べ、伸びは急激に鈍化した。
柏市は「税収に直結し、由々しき問題と捉えている。人口流出より、放射能問題でイメージが悪化し、転居先として選ばれにくくなっていることが実情だろう」とみている。
千葉市は全体で三百六十三人増だったが、市内六区のうち、美浜区で七百九十二人、稲毛区で五百二十人、若葉区で五百八十一人それぞれ減らした。
県統計課は人口減の要因として「震災による影響が大きい」と認める。液状化や津波被害のあった地域や東葛周辺で人口の顕著な動きがみられることなどから「子どもを産み育てる世代が放射能の不安などから、転出したり、転入しなかったりが考えられる」と指摘する。
県は一〇年に策定した県総合計画で、人口は一七年をピークに減少に転じると試算していた。県政策企画課は「震災からの復旧復興が進み、放射能の不安が解消されれば戻ってくるものなのか、計画を前倒しすべきなのかは、今後の検討課題」としている。
千葉県人口初めて減少 1年間で1万693人 2011年調査
【千葉日報120130】2011年の千葉県人口は、統計がある1920年以降で初めて減少に転じたことが30日、県の常住人口調査(今月1日現在)で分かった。県総合計画では、県人口は2017年にピークを迎えると推計しており、人口減が予想より7年前倒しとなった形。東日本大震災後、周辺より空間放射線量が高い「ホットスポット」の出現に伴う転入者の減少などが要因とみられる。今後、復興とともに人口が再び増加する可能性もあるが、本格的な人口減少時期に備え、各自治体や企業は、財政運営や経営戦略の見直しを迫られそうだ。
調査によると、今月1日現在の県人口は620万6334人となり、1年前と比べ1万693人(0・17%)減少した。転出者が転入者を上回る社会減(1万170人)に加え、死亡数が出生数を上回る自然減(523人)が重なった。いずれも初めてマイナスに転じた。
県統計課は「震災による人の動きが大きく関連している」と分析。他県との人口の出入りをみると、前年の転入超過から一転、11年は転出超過となった。
自然減についても、県は「放射能問題を受け、出産予定の人が県内からほかの自治体へ転出したり、転入予定者がほかの自治体を選択したケースも多かったのでは」として、震災の影響を指摘する。これまでは逆に、出産を機に都内から県内へ引っ越しをする傾向があったという。
地域別では、これまで人口増をけん引していた市川市、船橋市、浦安市などの「葛南」が最大の2320人減。「千葉」と「君津」も減少に転じた。松戸市、柏市、流山市などの「東葛飾」は増加にブレーキがかかった。
2012年
1月
23日
月
千葉県千葉市 「液状化対策「工法選択 地域ごとに」 千葉市委初会合」
液状化対策「工法選択 地域ごとに」 千葉市委初会合
【東京新聞120124】千葉市液状化対策推進委員会(委員長・榛沢芳雄日大名誉教授)の初会合が二十三日、同市内で開かれた。委員は液状化対策に関し、地域ごとに工法を選択することや住民合意の必要性を訴えた。東日本大震災で液状化現象が発生した同市美浜区の地盤の現状などを検証し、市に提言などを行う。
初会合では、学識経験者から、過去の地形や埋め立て工法の違いにより、同区内でも地域によって地盤構造に大きな差があることが報告された。市側が住宅の被害や道路の破損状況、下水道などの復旧状況を説明した。
会合後、榛沢委員長は「まとまりで対策を実施するため、住民の合意形成が課題」と述べた。中井正一副委員長(千葉大大学院教授)は「地域ごとに適した工法を選ぶ必要がある」と指摘した。
市は既に、関係部局で液状化対策推進プロジェクトチームを設置している。今後、委員会からの検討結果を基に、道路などの公共施設と隣接する宅地の一体的な再発防止策を進める。
2012年
1月
16日
月
千葉県 「震災被害147億円 再液状化対策・水田に塩ビ管 千葉県内農地・農業施設」
震災被害147億円 再液状化対策・水田に塩ビ管 千葉県内農地・農業施設」
【千葉日報1210117】農業に関する千葉県の基本的施策について審議する県農政審議会(会長・菊池真夫千葉大名誉教授)が16日、千葉市中央区の県文書館で開かれ、県は、東日本大震災による県内の農地や農業用施設の被害が2337カ所で147億3800万円に上ったことを明らかにした。また震災による液状化で、水田に埋まる石綿製の用水管の破損が甚大だったことから、揺れに強い塩化ビニール製に変更し、再液状化に備える方針を示した。今秋の着工を目指す。
審議会で県は、震災による県内の農地被害が113カ所10億8千万円、農業用施設被害が2224カ所136億7500万円だったと報告。農業集落排水施設の被害は15カ所で11億5200万円に上った。
水稲の作付けでは香取市など16市町で3446ヘクタールが影響を受け、うち380ヘクタールが作付けできなかった。津波では630ヘクタールが塩害を受け、13ヘクタールが作付けできなかった。液状化では、約740ヘクタールの水田が被害を受け、49ヘクタールが作付け困難な状態となった。
2012年
1月
15日
日
千葉県 「放射線 宙に浮く焼却灰保管」
【朝日新聞120115】東葛地域の清掃施設から出た放射性物質を含む焼却灰の保管をめぐり、協議が難航している。県は手賀沼終末処理場に一時的に保管することを提案したが、地元の我孫子、印西両市が猛反発し、宙に浮いている。柏市で一部の清掃施設が停止するなど生活への影響も出かねないが、調整役は見当たらない。
◆地元反対「なぜ、よその灰を」
「議会が全会一致で受け入れ拒否を可決している」「住民の気持ちを考えると受け入れられない」
焼却灰保管をめぐり、5日に柏市役所で非公開であった県と関係副市
長との会合。関係者によると、県が受け入れ先の候補に挙げた県下水道公社の施設、手賀沼終末処理場のある我孫子市と印西市は反対の姿勢を明確にしたという。
我孫子市の清掃施設から出る焼却灰の放射性セシウムは国の基準を下回る。ある市議はブログで「よその灰をなぜ引き受けなければならないのか。近くに高校もあるのに」。印西市の幹部も「現地で座り込みをしようと思った」と言う。
だが、たまり続ける焼却灰は市民生活に影響を及ぼしかねない。柏市が稼働を停止した南部クリーンセンターは、焼却灰の圧縮機能で、放射性物質も濃縮してしまう。灰を詰めたドラム缶は千本を超え、地下室などはほぼ満杯だ。
1月末に満杯が近づいている流山市は、その直後から約3週間かけて定期点検を行う予定だ。担当者は「その間に処分先のメドがたてば光明が見える。(県案に)理解をえられればよいのだが……」。
候補となった手賀沼終末処理場は我孫子市と印西市にまたがる。すでに下水処理で生じた放射性焼却灰約780トンを保管している。敷地内にテントを建てれば、各施設から出る約1年分の量の灰を保管できる。
反対する2市にも弱みはある。我孫子市議会が受け入れ反対の決議をした理由の一つが、ごみの自区内処理の原則。だが、同市の施設から出る焼却灰は埼玉と茨城の民間業者に委託していて、決議とは矛盾する処理をしているのが実情だ。
さらに現在、同市は柏市と、ごみ焼却施設の共同建て替えを検討している。独自処理を続ければ、規模の小さな我孫子市の方が負担感は大きくなる。ベテラン市議は「手をさしのべなくていいのか」と悩む。
印西市では事業組合の清掃施設に移転・建て替え計画があり、費用面で市民から反発が出ている。焼却灰を受け入れれば反発が高まりかねず、7月の市長選への影響も懸念される。
◆県幹部「ボールは向こうに」
各市の思惑に対し、森田健作知事は12日の会見で「色々事情はあると思うが、5市が話し合って協力を。あまり時間はない」と述べるにとどめ、明確な方針は示さなかった。
ある県幹部は「県から新たな用地案を示すつもりはない。4市1組合から県有地の提供を求められたので案を出した。受けるかどうかはみなさんが協議して決めることで、ボールは向こうにある」と突き放す。
「2市がクリアできる条件を聞きたい」(松戸市)との声もあるが、調整役がいない中で県案を前提とした協議のめどはたたない。5日の会合では、自衛隊施設や元学校に分散
して置く提案も出たという。
ある市の担当者はため息をつく。「2市の合意が得られたとしても、あくまでも一時保管。もうちょっと長期にわたって保管できないと除染を先に進めることができないのに、最初からこれではね」
◆流山が中間処理施設
行き場がなくなった焼却灰を仮保管している流山市は、焼却場内に自前で中間処理施設の建設を始めた。灰を薬品処理し、セメントでピンポン球ほどの大きさに固める。より安全で扱いやすくすることで、難航している最終処分場探しを前進させたいという。
施設は約1億円をかけて建設。3月に試運転、4月に本格稼動の予定だ。
これまでは年間約1300トン発生する焼却灰の3分の2を秋田県小坂町の最終処分場で埋め立て、残りは北九州市の産業廃棄物処理会社に再生処理を依頼してきた。小坂町で処理する灰は、秋田県大館市の施設で薬品を使い重金属を閉じ込める処理もしていた。
だが、7月に灰から国基準の3・5倍の放射性セシウムが検出されると両市町から受け入れを断られ、搬送中の灰も送り返された。
放射性物質が蓄積しやすい草や枝の焼却をやめるなどして濃度は9月末に国基準以下に。しかし、受け入れ先は見つからず、焼却場内に仮保管している灰は11日時点で672トンと満杯に近づいている。「処分場探しは、流山というだけで敬遠される」という。
2012年
1月
10日
火
千葉県流山市 「流山の支援学校基準値超 指定9市の線量測定開始 国の「汚染状況重点調査地域」 県教委」
流山の支援学校基準値超 指定9の線量測定開始 国の「汚染状況重点状況調査地域」 県教委
【千葉日報120111】福島第1原発事故に伴う放射能汚染問題で、県教委は10日、国から「汚染状況重点調査地域」の指定を受けた県内9市に所在する県立学校と社会教育施設の空間放射線量測定を開始した。初日に実施した流山市名都借の「特別支援学校流山高等学園第二キャンパス」では、国負担による除染の基準値となる毎時0・23マイクロシーベルトを全測定地点で上回った。
国が1日から施行した放射性物質汚染対処特措法に基づいた措置。県内で重点調査地域に指定された9市は松戸、野田、柏、流山、我孫子、鎌ケ谷、佐倉、印西、白井の各市。
県教委による測定は、国指定前の昨年10~11月に測定した県立35高校を除いた9学校、4施設で実施。今月下旬までに順次、校庭や敷地内の2~5地点で、地上1メートルと50センチの高さで測定する。全測定が完了後、測定済みの35校とともに必要な除染作業に着手する。
2012年
1月
06日
金
千葉県 「36地点中27地点で基準値超 柏・印西市の県立4公園 県、除線に向け空間線量測定」
36地点中27地点で基準値超 柏・印西市の県立4公園 県、除線に向け空間線量測定
【千葉日報120107】千葉県は6日、国の汚染状況重点調査地域に指定された柏市と印西市の県立4公園の空間放射線量測定結果を公表した。指定後、県有地での測定は初めて。毎時0・23マイクロシーベルト以上の地点は、測定した36地点中27地点に上り、除染の必要性が裏付けられた。
汚染状況重点調査地域に指定された9市のうち、県立公園があるのは2市のみ。いずれも柏市の柏の葉公園と手賀沼自然ふれあい緑道、印西市の北総花の丘公園と印旛沼公園の4公園で、5日に敷地内の広場や道路など計36地点を測定した。
除染が必要な基準の毎時0・23マイクロシーベルト以上だったのは、このうち27地点に上った。最も高かったのは、柏の葉公園テニスコートの0・51マイクロシーベルトだった。印旛沼公園は4公園の中で唯一、測定した5地点がいずれも基準を下回った。
2011年
12月
11日
日
千葉県香取市 「液状化被害の住宅など 香取市が復興計画」
液状化被害住宅など 香取市が復興計画
【東京新聞111211】香取市は、東日本大震災で受けた建物・液状化被害などからの完全復旧と再生を目指し、取り組むべき施策などをまとめた市災害復興計画を策定した。
計画期間は二〇一一年度から七年間とし、一三年度までを「復旧・復興期」として都市基盤の再建に全力を注ぎ、その後を「新たな展開期」と位置付けている。
復興に向けて緊急、優先的に取り組む重点課題として、被災者の生活再建、液状化被害を受けた建物の補修や再建築のための早急な調査などを挙げた。対応する事業として、住宅再建支援、高齢者や障害者の見守りなど三十八項目を示した。
例えば液状化被害を受けた住宅再建では、修復方法などに関し市独自に調査を進め、相談を受け付ける。耐震改修を促進する助成も盛り込んだ。
計画の推進、事業の実施にあたっては、国や県、市民、各種団体との連携を強化するとともに、庁内でも各部・課の連携を充実させて全庁的な実施体制を構築するとした。
市内では震災により、約五千六百棟の建物が被害を受け、東京ドーム約七百五十個分相当の約三千五百ヘクタールで液状化現象が起きた。道路や河川、農業設備など公共施設の概算被害額は約二百億円。
2011年
11月
30日
水
千葉県 「復興へ・・・芽吹く新産業 浦安再興・液状化との闘い(下)」
復興へ・・・芽吹く新産業 浦安復興・液状化との闘い(下)
「危機を好機に」官民が知恵
「液状化被害でダウンした浦安のブランドイメージをどう回復させるか」。24日、新浦安駅前のビルで開かれた市の復興計画検討委員会の初会合。市関係者、学識者に加え、市内企業の代表者らも集まり意見を出した。
市内のホテル関係者は「震災時はホテルも入浴など住民向けサービスに取り組んだ。災害時の企業の協力のあり方を計画に織り込んでほしい」と発言。会合に出席したオリエンタルランド幹部は「様々な意見を参考に企業として支援を考えたい」と話した。
空き家を民宿に
東日本大震災からまもなく9カ月。液状化被害で沈滞ムードだった企業の中から新事業や協働の芽が生まれている。
「ぜひ仕事のやり方を見直してください」。鉄鋼製品の加工・流通基地、浦安鉄鋼団地協同組合の会館に講師の声が響く。震災を機にスタートした事業継続計画(BCP)作りを支援する講習の一コマだ。約270の事業所を抱え、日本最大といわれる鉄鋼団地では全体の約8割が液状化被害に見舞われた。
組合は被災を機に3つのプロジェクトチームを発足。勉強会などを通じて地震をはじめとする災害に備えるBCP作りを後押しする。復旧は進んではいるが、組合の清水範子理事長は「まだ工場の建て直しや廃業を検討しているところもあり、本格復旧はこれから」と話す。
地域の中からも震災を機に新たな動きが出てきた。臨海部に近い入船地区では特定非営利活動法人(NPO法人)「好浦会」と明治大学による空き家活用の取り組みが始まった。家主の協力で東北などの被災者に使ってもらう民宿事業だ。
料金は原則2泊3日で大人2000円。東北の被災地で告知し利用者を募る。岩手県釜石市在住の60代女性は夫や首都圏に住む孫と宿泊。「気分転換になった」と喜ぶ。入船地区は高齢化が進み空き家は今後増える見通し。好浦会代表の水野勝之明大教授は「人を呼び込み地域活性化につなげたい」と話す。
住民参加の映画
人口減に直面している浦安市。震災の影響で2013年度までの3年で約100億円の減収を見込む。定住者呼び戻しに加え交流人口をいかに増やすかもカギだ。観光では東京ディズニーリゾートのある舞浜地区以外への誘客策の重みが増している。
浦安商工会議所などは浦安を映画の街として売り込む下地作りを進める。第1弾が家族の絆をテーマに来年1月全国公開予定の映画「カルテット!」。震災以降も市内各所でロケを継続。エキストラも住民に協力してもらい完成にこぎ着けた。
12月には市内の商業施設で先行公開し、映画にちなむコンサートも開く予定。商議所はロケ地を巡るツアー実施に向けた地図作りにも着手した。「観光などの柱になるように育てたい」と柳内光子会頭は力を込める。
「企業や住民を交えた『オール浦安』の復興体制がようやくできてきた」(松崎秀樹浦安市長)。液状化のピンチをチャンスに変える知恵が官民双方に求められている。
2011年
11月
29日
火
千葉県 「戸建て被害8000世帯 浦安再興・液状化との闘い(上)」
戸建て被害8000世帯 浦安再興・液状化との闘い(上)
修復追いつかず「1年待ち」
不動産業界がこぞって注目する東京都江東区の超高層マンション(地上52階建て、600戸)の第1期分譲が12月に始まる。東日本大震災後、初めて販売される湾岸の超高層物件。販売元の野村不動産は当初の5月を延期し、液状化対策や防災設備の拡充に取り組んだ。
マンション堅調
モデルルームを見学した共働きの30代夫婦は「不安解消とはいかないが、利便性には代え難い」。坪(3.3平方メートル)単価約240万円で中心価格帯は5000万円台。震災前の周辺相場と比べた割安感もあり、モデルルームに約3000組が訪れた。「のど元過ぎれば……」との見方もあろうが、売り手の懸念はもっぱら雲行きの怪しい景気にあるようだ。
湾岸物件の人気回復の兆しは浦安市のマンション事情からも読み取れる。地場の不動産会社、明和地所(浦安市)の今泉太爾社長によると、仲介取引の落ち込みは昨年の1割ほど。売却も「定年を機に古里へ戻るから」といった震災と関係のない理由がほとんどだ。マンションで目立った液状化被害が起きていないことが堅調な取引を支える。価格の下落幅は震災前の1割。その半分は景気の低迷要因との分析だ。
だがマンションの堅調と裏腹に8000世帯以上の被害を出した戸建ての事情はよくない。相場はじわじわと下げ、景気要因を加えて2割落ち込んだ。傾いた家の暮らしで本人や家族に目まいや頭痛の変調が現れ、市外にマンションやアパートを借りる人が後を絶たない。分譲主の大手不動産会社に損害賠償を求める集団訴訟の動きもある。
先例のない戸建て被害で住宅会社にすら正確な情報がなかった。一時は「修復にかかる費用は500万円以上」との話が一人歩き。だが工法によれば国や県、市の支援金で賄える「300万円程度」で修復できると分かって、二の足を踏んでいた人が修復に動く例が急増している。
若者目立つ転出
明和地所では扱い件数の4割が倍額を払い、液状化対策効果が高い工法を選ぶ。どこの業者も注文をさばきれず「予約は1年待ち」との声もある。住宅街の工事現場では関西方面のナンバーを付けた応援業者のトラックも見かける。
人口16万人の浦安市は臨海部を埋め立て、市域を拡大してきた。4~10月の人口は微減だが、7カ月連続で転出者が転入者を上回る「市政初の事態」(総務課)。20~30歳の傾向が顕著だ。「3年間」を掲げた市の復興計画の行方次第では成長路線の歩みを自ら止めかねない。
地元の明海大を加えた産官学の街づくりが来春にも臨海部の新町地区で動き出す。分譲計画の見直しを迫られていた住宅会社が垣根を越えて協力。手持ちの用地を地盤改良し、太陽光発電などを整備する。松崎秀樹市長は「災害に強い街を目指す」と話す。
◇
調査委の中間報告を受けて、次の焦点は液状化対策などに移る。復興のつち音が聞こえ始めた町の姿、住民の表情を紹介する。
2011年
10月
23日
日
千葉県柏市 「セシウム含む雨水蓄積か 文科省が現地調査 柏市有地」
セシウム含む雨水蓄積か 文科省現地調査 柏市有地
【千葉日報111024】柏市根戸の市有地の土壌から最大で1キログラム当たり27万6千ベクレルの放射性セシウムが検出された問題で23日、文部科学省と研究機関による現地調査が行われた。中矢隆夫同省放射線規制室長は「福島第1原発事故により、放射性物質を含んだ雨水が土壌に蓄積した可能性が高い」と指摘した。
同省と日本原子力研究開発機構が同日、現場周辺の放射線量を測定。土壌にかぶせた防水シートの表面では、最大で毎時14・6マイクロシーベルトの放射線量を検出。高さ1メートルでは最大で毎時2マイクロシーベルトだった。
調査では土壌に接する側溝が破損し、雨水や汚泥が流れ込む状況になっているのを確認。柏市は当初、「放射性物質が埋められている可能性もある」としていたが、同省は「その可能性は低い」とした。
2011年
10月
05日
水
千葉県 「4水門閉鎖、間に合わず 千葉市で津波浸水被害 千葉県議会」
4水門閉鎖、間に合わず 千葉市で津波浸水被害 千葉県議会
【千葉日報111006】9月千葉県議会は5日も一般質問が行われ、自民党の佐野彰(千葉市中央区)、林幹人(成田市)、山本義一(八街市)、本清秀雄(松戸市)、民主党の磯部裕和(野田市)の5議員が登壇した。東日本大震災の当日、千葉市中央区にある四つの水門の閉鎖作業が津波の到達時刻に間に合わず、床下浸水などの被害が出ていたことが分かった。県は、県全域の水門で遠隔操作設備の導入を検討する方針を示した。佐野議員の質問に答えた。
小池幸男県土整備部長は、大震災当日の千葉市中央区内の水門の閉鎖作業について「情報伝達の遅れや水門閉鎖に向かった操作担当者が交通渋滞に巻き込まれたため、寒川水門など4水門の閉鎖が間に合わなかった」と報告した。
県港湾課によると、閉鎖が遅れたのは寒川、中央4号、蘇我、浜野の4水門。水門は遠隔操作ができない上、人が常駐していないため、高潮時には、人が直接出向いて操作。操作は、県が千葉市に委託し、さらに千葉市が民間企業に委託。震災当日は、電話回線の混乱で関係者間の連絡が遅れた。
震災当日の津波により千葉中央港で最大潮位を観測したのは午後6時20分の2メートル84センチ。4水門が閉鎖されたのは、午後6時40分~同7時半で、津波到達時刻に間に合わなかった。千葉市によると水門閉鎖の遅れが原因で、浜野や寒川町で排水路を水が逆流し、道路の一部が冠水したほか、住宅2棟が床下浸水し、1店舗で浸水被害が発生した。
2011年
10月
04日
火
千葉県 「海岸保安林の整備強化へ 県、津波減災に効果 千葉県議会一般質問」
海岸保安林の整備強化へ 県、津波減災に効果 千葉県議会一般質問
【千葉日報111005】9月千葉県議会は4日も一般質問が行われ、自民党の滝田敏幸(印西市)、伊藤昌弘(佐倉市)、小高伸太(勝浦市・夷隅郡)、大松重和(旭市)、民主党の堀江はつ(船橋市)の5議員が登壇した。千葉県は九十九里海岸の津波対策について、海岸保安林に大きな減災効果があったとして、砂丘の新設やかさ上げなど海岸保安林の機能強化に取り組む方針を示した。大松議員の質問に答えた。
海岸保安林は森林と砂丘で構成され、海岸からの砂や塩分を含んだ風から後背地の住居や農地などを守る機能のほか、高潮や津波の影響を弱める機能を持つ。
東日本大震災で九十九里海岸に津波が押し寄せた際の保安林の減災効果について、永妻能成農林水産部長は「これまでの検証で、砂丘が津波の進入を防ぎ、森林が津波の勢いを低下させた事例が認められるなど、保安林が果たした役割は大きかった」との認識を示した。
2011年
9月
29日
木
千葉県 「利用率1.9%と低迷 申請受け付け17市町 県の液状化住宅再建支援」
利用率1.9%と低迷 申請受け付け17市町 県の液状化住宅再建支援
【千葉日報110930】9月千葉県議会は29日も代表質問が行われ、公明党の塚定良治(市原市)、共産党の加藤英雄(柏市)の両議員が登壇した。県は、東日本大震災で液状化被害を受けた住宅に対し独自に実施している被災者住宅再建支援事業の受け付けを開始した自治体が8月末現在、被災34市町の半数の17市町にとどまっていることを明らかにした。工事件数が多く業者が対応しきれないことや余震により補修をためらう被災者が多いことが要因とみられ、利用率は1・9%と低迷している。ただ、申請受け付け未実施の17市町も9月補正予算案に関連費用を計上しているため、県は今後、申請数が増加するとみている。
液状化住宅の支援について取り上げた塚定議員の質問に対し、石渡哲彦副知事は「8月末で被災者の受け付けを開始している自治体が半数にとどまっている」と答弁した。
県防災危機管理課によると、同事業の支援対象になるのは1万8010世帯(7月末現在)。8月末の申請件数は336件で、利用率は1・9%にとどまっている。低迷する利用率について、石渡副知事は「工事件数が多いため業者が対応しきれないほか、長引く余震で住宅の補修を決めかねる被災者が多く申請が進んでいない」と説明した。
2011年
8月
10日
水
千葉県 「液状化被害4万2500世帯 千葉県、危険度マップ作成へ 震災復興特別委」
液状化被害4万2500世帯 千葉県、危険度マップ作成へ 震災復興特別委
【千葉日報110811】東日本大震災による液状化現象で被害を受けた住宅が約4万2500世帯に上っていることが10日、千葉県のまとめで分かった。同日開かれた県議会東日本大震災復旧・復興対策特別委員会で明らかにした。一戸建て住宅は27市町2万700世帯、マンションなど集合住宅は12市町2万1700世帯が被害を受け、7割が浦安市に集中した。県は今後同市や習志野市など県内約20カ所でのボーリング調査などを行い、年度内にも新たな液状化危険度マップを作成する方針。
県防災危機管理課によると、液状化により家屋が傾くなどの地盤被害を受けた一戸建て住宅は、4月中旬までの調査では16市町約1万2千世帯だったが、6月末時点で27市町2万752世帯に増加した。
このうち国の被災者生活再建支援法の対象となるのは全壊の267、大規模半壊の3259の計約3500世帯で全体の17%。国の支援対象外となる半壊の4482、一部損壊の1万2744の約1万7200世帯については、住宅を解体した場合や地盤を復旧した世帯に対し、県は最大100万円を支給する独自の支援制度を創設し、78億円の予算を計上している。
2011年
8月
04日
木
千葉県多古町 「多古町で予備調査 生産者に期待と不安 千葉県産米放射性物質検査スタート」
多古町で予備調査 生産者に期待と不安 千葉県産米放射性物質検査スタート
【千葉日報110805】福島第1原発事故を受け、収穫時期を迎える千葉県産米の放射性物質検査が4日、多古町で始まった。この日の調査は予備調査で、県は収穫後の本調査と合わせ県内326地点を今月中に検査する予定。本調査で国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超す放射性セシウムが検出されれば、市町村単位で出荷制限される。検査結果は早い地点で来週にも公表される。結果を待つコメ農家からは「せっかく育てたコメに放射性物質が入っていてほしくない」「きちんと調べて消費者を納得させたい」と不安と期待の声が上がった。
検査は、空間放射線量が毎時0・15マイクロシーベルトを超す県内17市町で収穫の約1週間前に行う予備調査と、水田がない浦安市を除く53市町村で収穫後に行う本調査を合わせて計326地点で実施。最終的に本調査の結果で出荷の可否を判断する。各市町村ごとに本調査の対象となるすべての地点の結果が判明するまで出荷ができない。県安全農業推進課は「月内にも全地点の検査を完了させ、出荷に遅れが出ないようにしたい」としている。
2011年
7月
29日
金
千葉県 「原発事故風評被害 3次請求は15億円 29日、東電へ請求へ 県内JA」
原発事故風評被害 3次請求は15億円 29日、東電へ請求へ 県内JA
【千葉日報110722】福島第1原発事故を受け、千葉県内のJAグループなど20団体でつくる原発事故農畜産物損害賠償対策千葉県協議会は21日、東京電力への第3次賠償請求分として、新たに3~5月末の風評被害による損害額約15億円を算定した。29日に東電に請求する。
第3次請求では、これまで未請求だったJAを含む県内ほぼ全域の18JAが請求元となった。4601人分、約64品目の野菜の価格下落による損害額を算定した。各JAの未確定分や、使用自粛要請を受けていた牧草などについては、8月末に請求する方針。
同協議会は先月までに、第1次、2次請求として、野菜の出荷制限・自粛と風評被害による損害額計約18億5千万円を請求している。このうち東電から仮払いされたのは、シュンギクなどの出荷制限を受けた旭市、香取市、多古町の農家に対する1億1800万円のみで、同協議会は引き続き早期の全額支払いを求めている。
2011年
7月
28日
木
千葉県 「農業152億円、漁業62億円 千葉銀、震災影響調査」
農業152億円、漁業62億円 千葉銀、震災影響調査
【毎日新聞11728】千葉銀行は、東日本大震災の県経済への影響と今後の復興に向けての調査結果をまとめた。5月現在で、農業関連被害が152億円、漁業関連被害が62億円とし、観光業でも風評被害で、県内への入り込み減少で厳しい状況が続いていると分析している。
県経済に与えた影響で、最も大きかったのは農林水産業で、関連の被害は、農業用施設や農地、集落の排水施設などの破損が2262カ所に及び、被害額は約152億円(5月17日現在)。東京電力福島第1原発事故後の風評被害による農産物の価格低下は、8割程度の産品で、震災前の水準に戻りつつあるが、県内の農協からは「原発の問題が解決しない限り、最終的な終息は難しいだろう」との声が多く聞かれているという。
漁業では、被災漁船数は335隻(被害額約5億円)。被災漁港は全体の2割にあたる13港(同22億円)。市場や荷さばき所の一部も被災が確認されている。国内では、風評被害の価格下落は収まりつつあるものの、輸出は大幅な減少が続き、依然として厳しい状況にあるという。
観光業は、震災による直接の被災は小さかったが、風評被害の影響を大きく受けている。特に南房総地域の観光客は震災直後は前年比9割減、4月は同5割減。5月の大型連休は個人客を中心に同2割減まで戻したが、それ以降6月までは、団体客や外国人客が戻っていない。県外の修学旅行客のキャンセルは約1万人に達している。
南房総地域の今夏のホテルや旅館の予約状況は、6月中旬現在で、前年比5割程度を見込むところが多い。関係者からは「今後3年は弱い基調が続く」「完全な回復までは2年程度」などの厳しい先行きを指摘する声が出ているという。
千葉銀行は「被災状況は地域によって異なり、地域の実情を把握している市町村が主体的に復興を進めるべきだ」と分析。安心・安全を重視した地域づくり▽苦境に立つ産業に対する積極的な支援▽地域や農漁業産物のブランド価値の復活、向上▽環境問題への対応や次世代産業創出など新たな視点での産業復興--などの重要ポイントを提言した。
2011年
7月
26日
火
千葉県 「震災被害補償804億円 4~6月承諾額は2割増 千葉県信用保証協」
震災被害保証804億円 4~6月承諾額は2割増 千葉県信用保証協
【千葉日報110726】中小企業が金融機関から融資を受ける際に保証人の役割を果たす千葉県信用保証協会によると、東日本大震災で直接被害を受けた中小企業に加え、間接被害にも対応する新制度「東日本大震災復興緊急保証」を利用した保証承諾が、制度開始の5月23日から今月15日までに2762件、804億円(速報値)に上っていることが分かった。震災で業績悪化が著しい企業が同制度に殺到した影響で、2011年4~6月期の同協会全体の保証承諾額は1907億円に上り、前年同期比20・1%増となった。
同制度の保証要件のうち、「特定被災区域内(県内23市町)に事業所があり売上高が前年同期に比べ10%以上減少」に該当したケースが65・7%、「同区域外で風評被害による契約解除などで売上高が15%以上減少」が26・6%を占めた。資金使途の99・3%は運転資金で、多くの企業が震災の間接的影響を受けて業績が悪化し、資金繰りに苦慮しているとみられる。「同区域内で地震・津波による直接被害」の該当は4・4%、「同区域内の事業者との取引関係により売上高が10%以上減少」は3・4%だった。
業種別に見ると、建設業が30・0%、卸売業が20・6%、製造業が15・8%など、例年とほぼ同等の構成比率で利用されており、幅広い業種に震災影響が現れていた。
2011年
7月
25日
月
千葉県 「放射線量、千葉県が無料で検査 成績書発行し安全証明 県内企業の工業製品」
放射線量、千葉県が無料で検査 成績書発行し安全安全証明 県内企業の工業製品
【千葉日報110725】福島第1原発事故の影響で、国内工業製品の輸出先の諸外国から製品の放射線量測定を求められるケースが相次いでいることを受け、千葉県は25日から、工業製品の放射線量検査を無料で行う。県内企業が対象で、本年12月28日まで実施する。工業製品については国の明確な基準はないが、県が検査結果成績書を発行することで検査を受けた製品であることを証明し、企業の安全対策を後押しする。
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、原発事故を受け、米国やヨーロッパ諸国、中国、シンガポールなど14の国・地域が日本からの輸入品の放射線量検査などを実施。毎時0・2マイクロシーベルトを超える放射性物質が検出された場合は返品措置をとる国や検査に関する証明書を求める国もある。
県産業振興課が震災後に実施した県内企業への調査では、工業製品については国単位で明確な基準がなく、輸出国に到着した船が製品を受け取ってもらえずに引き返したケースや、着岸を拒まれた事例もあったという。
こうした県内企業の輸出を支援するため、県は5月補正予算に関連事業費600万円を計上。県産業支援技術研究所が放射線量を測定するサーベイメーターで検査する。
問い合わせは県産業支援技術研究所プロジェクト推進室、電話043(231)4326。
2011年
7月
21日
木
千葉県習志野市 「官民協働で被災住宅復興へ 習志野市が検討会議 年内に提案書」
官民協働で被災住宅復興へ 習志野市が検討会議 年内に提案書
【千葉日報110721】大震災で液状化被害などを受けた習志野市は、復興計画策定に向け、町内自治会の代表者や学識経験者ら官民協働でつくる「被災住宅地公民協働型復興検討会議」を立ち上げた。地質調査で液状化の発生原因などを調べ、今後の被害を予測。インフラ整備や個人住宅の再建手法、震災対策案などを検討し、年内に提案書としてまとめる。第1回会議では被害がなかった地域も地質調査の対象とすること、地盤沈下による段差の早期解消などを求める声が上がった。
液状化が起きたのは香澄、袖ケ浦、秋津地区など国道14号以南の埋め立て地域。下水道管の破損で先月末まで排水を制限した他、今月1日現在で全壊14戸、大規模半壊162戸など計約2千戸の住宅被害を確認している。
今回の被災を教訓に、同市は「災害に強いまち」を目指す復興計画の策定を決めた。個人財産となる住宅の復興については市民と協働で進めようと、検討会議を設置した。
2011年
7月
13日
水
千葉県柏市 「街のエネルギー一括管理 柏で実証実験 14年実用化へ 三井不動産など」
街のエネルギー一括管理 柏で実証実験 14年実用化へ 三井不動産
【千葉日報110713】福島第1原発事故による電力不足が懸念される中、環境に配慮した次世代型の都市「スマートシティ」の開発に向けた企業の取り組みが活発化している。三井不動産や県、千葉大などは12日、柏市の「柏の葉キャンパスシティ」で進行中の都市開発プロジェクトについて、都内で記者会見を開き、地域内のエネルギーを一括管理するシステムを2014年から実用化する方針を明らかにした。
柏の葉キャンパスシティは、つくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅から約2キロ圏内の千葉大や東大、国立がん研究センター、政府系研究機関が集積する地域。自治体や企業、大学などの「公・民・学」が連携し、エネルギー問題や少子高齢化、環境問題などの将来的な課題に対応するための街づくりを進めている。
三井不動産は9日、同シティのエネルギー管理システムを公開した。同システムは、商業施設、オフィス、住宅、大学など、地域内の施設で使用するエネルギーを一括管理する実証実験段階。14年春に駅前に完成する「148街区」で実用化し、30年ごろには同シティ全域に導入する計画だ。複数の施設でシステムを実用化するのは、国内では珍しいという。
2011年
6月
17日
金
千葉県 「液状化に地盤改良有効 旭の津波、7.6メートルとの報告も 県検討専門委初会合」
【千葉日報110617】千葉県は16日、東日本大震災による液状化や津波被害を受け、県の防災対策について学識経験者の意見を聞く「東日本大震災県調査検討専門委員会」を立ち上げ、初会合を開いた。会合では委員の大学教授らから、旭市飯岡地区の津波が最大7・6メートルに達したとする調査結果や、地盤改良を実施した地域では液状化被害がほとんどなかったことなどが報告された。専門委は今後、県が実施する調査などの検討や助言を行い、県防災計画の見直しなどに反映させる。
専門委は、地震動と液状化、津波、情報発信の各分野を研究する大学教授ら学識経験者9人で構成。座長には千葉大大学院の中井正一教授(地震工学)が選任された。
千葉市中央区内で開かれた初会合では、液状化のボーリング調査や津波浸水予測図の作成など、今後の調査方針について県側が説明。委員からは「1987年の東方沖地震と液状化被害の実態を比べるべき」「これまでの津波ハザードマップと実際の被害状況を比較すべき」などの意見が上がった。
2011年
6月
11日
土
千葉県 「100万円もゼロも・・・千葉の液状化、自治体で支援格差」
100万円もゼロも・・・千葉の液状化、自治体で支援格差
【朝日新聞110611】震災で液状化被害を受けた家屋の再建問題で、自治体の財政状況により支援に差ができている。千葉県内では16市町で液状化被害があったが、独自支援を予定するのは最大100万円を出す浦安市など4市だけだ。被災者支援の格差はどこまで許されるのか――。首長の意見は分かれる。
県防災危機管理課によると、県内で液状化被害があったのは浦安市、習志野市、香取市など16市町。西部から東部まで広範囲にわたる。各自治体の集計では、被災家屋数は約1万8千戸に上る。
朝日新聞が各自治体に液状化などを原因とする家屋被害に独自支援を検討しているか尋ねたところ、浦安、船橋、銚子の3市が関連の補正予算案を6月議会に提出、我孫子市は7月以降に提出予定とした。
東庄町も内容は未定だが、「する予定」と回答。習志野市と旭市は、家屋再建に絞った支援ではない「見舞金」として対応するとしている。
最も内容が手厚いのは浦安市だ。建て替えや地盤復旧をする場合、一律100万円を支給する。同市は震災で市内の4分の3が液状化した。松崎秀樹市長は「台風の高潮や大火事といった災害の歴史があり、万が一のために、財政調整基金をためてきた。今はそれを使うときだ」と話す。
浦安市の「大盤振る舞い」を可能にするのは豊かな財政だ。東京ディズニーリゾートを抱え、自主財源比率の高さは全国有数。貯金に当たる財政調整基金の見込み残高は震災前の段階で約120億円に上る。
一方、約1600戸が被災した香取市の同基金は震災前で約29億円。農業施設など家屋以外の被災も大きく、結局独自支援策を補正予算案に盛り込むことはできなかった。
宇井成一市長は1日の会見で「被害の詳細があがってきていない。全く支援しないわけではなく、把握した時点で協議したい」としたものの、「財政を鑑みて、相当協議したが決定には至らなかった」と悔しさをにじませた。
千葉市の熊谷俊人市長は「自治体ごとに差が出る事態は望ましくない。これではバナナのたたき売りのようになり、政治的思惑が入りかねない。指定市の千葉市がやればほかにも波及する。他市を無視してやるようなことはしない」と批判する。
だが、自治体の判断によって住民の負担や受けるサービス内容が変わるケースは少なくない。国民健康保険では、一般財源からの補填(ほてん)ができる自治体の保険料が安くなる。県内で負担が最も高い保険料の富津市と、最も低い成田市では1.4倍の差がある。
各自治体に先立って、国制度が対象外とする被災世帯へ支援を決めた森田健作知事は「プラスアルファを決めるのは各自治体。県としては格差がないように(県独自制度の)78億円を確保した。(格差を)市民がどう解釈するか、県全体を考えると非常に難しい」と話す。
〈独自実施4市と県の支援予定〉
浦安市(国・県制度への上乗せ) 現地での建て替えや地盤修復に一律で100万円、地盤修復を伴わない半壊家屋の修繕に25万円を支給。被災した分譲マンションの管理組合にも最大3千万円を補助。総額は34億円の見込み。
船橋市(県制度への上乗せ) 全壊や一部損壊住宅の地盤復旧や住宅補修に費用の2分の1(上限50万円)を助成。総額は2億円以上の見込み。
我孫子市(同) 被災家屋の解体や地盤改良に最大30万円、住宅改修にも最大10万円を補助。規模は未定。
銚子市(国・県の制度で該当しない部分への支援) 一部損壊住宅の修繕費として、修繕費50万~100万円の場合5万円、100万円以上の場合10万円を助成。総額3千万円の見込み。
千葉県(国制度に該当しない部分への支援) (1)半壊などで住宅は解体しないが地盤の修復をする(2)一部損壊などで住宅を解体する(3)半壊で住宅を補修する、の三つが対象。(1)と(2)は最大100万円、(3)は最大25万円を助成(単身世帯は最大額の75%まで)。総額は78億円。
2011年
5月
12日
木
千葉支部 液状化についての研究会 「東日本大震災による液状化-流動化の被害状況と発生のメカニズム」 を開催
日 時:2011年5月12日(木) 18:30~
会 場:千葉市民会館 3階 第5会議室(千葉市中央区要町1-1)
主 催:新建築家技術者集団 千葉支部
講 師:楠田 隆氏(千葉県環境センター 地質環境研究室 主任研究員)
参加費:1000円(資料代を含む)
定 員:先着36名
(2011/05/01 9:35), Nakayasu wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0160] 液状化について勉強会を行います・中安
> 建築関係者の皆様
>
> 今回の大震災では津波や原子力発電所による甚大な被災の他に
> 液状化-流動化による被害も千葉・茨城県をはじめ広範囲に起こりました。
> 復旧工事にあたってはそのメカニズムを熟知する事が必要と考え下記の日程
> (詳しくは添付資料をご覧ください)で勉強会を行います。
> 多くのご参加をお待ちしております。
>
> 日時:5月12日 18:30~
> 場所:千葉市民会館 3階 第5会議室
> 参加費:1000円(資料代を含む)
>
> 千葉支部・中安
2011/05/07 17:36), (株)ゆま空間設計 wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0215] Re: 液状化について勉強会を行います・中安
> 定員を超え、さらに申込が増えそうなので、隣の大部屋に変更しました。
>
> 席には余裕が有ります。希望者はお申し込みください。
>
> 新建千葉 加瀬澤
(2011/05/11 19:43), (株)ゆま空間設計 wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0238] 千葉支部「液状化研究会」
> 皆様
>
> 千葉支部企画
>
> 液状化研究会「東日本大震災による液状化ー流動化の被害状況と発生のメカニズム」は
>
> 明日5月12日、PM6:30より千葉市民会館にて行われます。
>
> 現在のところ参加申込者74名です。
>
> 千葉市、我孫子市、浦安市など液状化被害を生じた自治体職員やJIA会員からかなりの申し込みがありました。
>
> 急きょ大部屋に変更したため、まだ若干の空席があります。希望者はご連絡ください。
>
> なお新建復興支援会議から後援をいただいております。
>
> _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
> (株)ゆま空間設計 加瀬澤
> 〒264-0032
> 千葉県千葉市若葉区みつわ台5-4-14
> TEL:043-253-8801 FAX:043-253-8806
> URL: http://www.yumaku-kan.co.jp/
当日の様子
> 千葉支部 液状化についての研究会は
>
> 昨日5月12日行われ、80名の参加者がありました。
> 千葉市磯辺や浦安など被災地域の住民の方、
> 千葉市、我孫子市等の行政、建築他団体等から多数の参加がありました。
> 関心の高さがうかがえました。
> ありがとうございました。
>
> 千葉支部 加瀬澤
2011年
5月
10日
火
千葉県 「液状化被害、千葉県独自に最大100万円支援」
液状化被害、千葉県独自に最大100万円支援
【読売新聞110511】森田健作・千葉県知事は10日、東日本大震災で液状化被害を受けながら、国の支援制度の対象とならない住宅について、同県単独で100万円を上限に支援金を支給すると発表した。
約8000棟の適用を見込み、18日に招集予定の県議会臨時会に提出する今年度一般会計補正予算案に78億円を計上する。
支援金は、住宅を解体するか地盤を修復すれば2人以上の世帯で100万円、単身世帯では75万円を支給する。半壊で補修の場合、世帯人数にかかわらず25万円となる。記者会見した森田知事は、「国に(支援対象の)拡大をお願いするが、できない場合も県単独としてやらなければと考えた」と述べた。
県は地元の各自治体にも支援への負担を求める考えを示していたが、千葉市など16市が共同で県単独の負担を求めたことから、「自治体もそれぞれ財政状況に格差がある」(県幹部)ことを考慮し、単独での支援実施を決めた。
被災者生活再建支援法では、国から支援金を受けられるのは全壊や大規模半壊の場合と、半壊で住宅を解体する場合。液状化被害ではこの基準を満たさない住宅が多く、内閣府は今月2日に新基準を発表。傾き100分の1以上60分の1未満が「半壊」、基礎が地面に潜り込んだケースでも潜り込み幅が床上1メートル以上は「全壊」、床以上は「大規模半壊」と判定するとした。これにより県内でも適用対象が増え、県は約1万2000棟の被害住宅のうち約4000棟が国の支援対象になるとみている。
(2011年5月11日10時37分 読売新聞)
2011年
5月
02日
月
内閣府 液状化の救済拡大 住宅損壊、認定見直し
東日本大震災:液状化の救済拡大 住宅損壊、認定見直し
【毎日新聞110502】内閣府は2日、液状化による住宅被害の認定について、罹災(りさい)証明書発行の際の判定方法を示した「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」を見直し、都道府県を通じて全市区町村に通知した。東日本大震災で液状化の被害を受けた茨城、千葉県などで、一部損壊と判定され被災者生活再建支援法の対象外と された多くの住宅が大規模半壊と判定され、支援金を受け取れるようになる見込みだ。
従来の指針では、20分の1(高さ20センチに対し水平方向に1センチ)以上の傾きが「全壊」。60分の1以上20分の1未満の場合は、一律に柱と基礎で計15%損壊していると計算したうえで、屋根や設備など他の損害割合を加えて20%以上40%未満なら半壊、40%以上50%未満は大規模半壊、50%以上は全壊と判定していた。だが、液状化被害では柱と基礎以外に損害が見られないことが多く、大半が半壊にも認定されなかった。
今後は、全壊の扱いは従来通りだが、60分の1以上20分の1未満の傾きを大規模半壊、100分の1以上60分の1未満を半壊と判定する。住宅の基礎などが地面に潜り込んでしまうようなケースについても、潜り込み量が床上1メートル以上は全壊、床までを大規模半壊、基礎の上部から25センチまでを半壊と判定する。
被災者生活再建支援法では、被害程度に応じた「基礎支援金」と住宅の再建方法に応じた「加算支援金」を合計で最高300万円まで支給。受け取れるのは全壊や大規模半壊の場合と、半壊で住宅を解体した場合だ。液状化被害を巡っては、一部損壊とされ支援基準を満たさないケースが相次いでいた。内閣府によると、今回の見直しで、液状化被害による被災者生活再建支援法の対象が、現在の数百軒から数千軒に増える見込みだという。【飯田和樹】
液状化被害の住宅も救済 政権、判定基準緩和の方針
【朝日新聞110428】東日本大震災で液状化現象による住宅被害が広がったことを受けて、菅政権は被災者生活再建支援法の適用世帯を広げるため、住宅被害の判定基準を緩和する方針を固めた。千葉県や茨城県などの被災世帯の多くが救済される見通しだ。
同法では住宅が全半壊した世帯には最高300万円を支給するが、一部損壊世帯は支給対象外となっている。浦安市など約1万2千世帯が液状化被害を受けた千葉県や、茨城県の被災自治体が「多くの世帯が支援を受けられない」として制度の見直しを求めていた。
枝野幸男官房長官は27日の記者会見で「法の適用の範囲を広げ、できるだけ対応できるよう検討している」と述べた。住宅の損壊程度を認定する基準を緩和 し、全半壊を判断する際に「住宅の傾き」や「地盤沈下」などの要素を重視。柱や壁が壊れておらず「一部損壊」と認定されることの多かった液状化被害の住宅 も「半壊」にできるようにする方向だ。
同法に基づき被災世帯に支給されるお金は、都道府県が拠出してつくった基金が財源。給付額の半分を国が補助する。基準緩和は今回の震災に限らず適用する 方針で、今後、液状化現象で大きな被害に遭った世帯は自治体の被災支援金や様々な税金の減免も受けられる見通しだ。(津阪直樹)
2011年
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千葉県 「液状化被害へ千葉県が独自支援、最大100万円」
液状化被害へ千葉県が独自支援、最大100万円
【読売新聞110425】千葉県の森田健作知事は25日、東日本大震災で住宅が液状化被害を受けながら、国の支援制度の対象とならない世帯への県独自支援策として、地元自治体と共同で最大100万円を見舞金として被災者に支給する案を明らかにした。
県災害対策本部によると、県内の液状化による住宅被害は浦安市、香取市、我孫子市、千葉市美浜区などで計約1万 2000棟に上るとみられる。被災者生活再建支援法は、全壊や半壊で大規模改修を要する住宅を対象に最大300万円を支給するとしているが、液状化で家が わずかに傾いたり、地盤沈下で建物自体に大きな被害が認められない場合は対象外のため、県が独自の救済策を検討していた。
液状化被害を受けた住宅の支援を巡っては、大畠国土交通相が23日に香取市を視察した際、被害の実態に即した支援策を講じる考えを示しており、県は「国の動向によって支援額が変わる可能性もある」としている。
液状化家屋に最高100万円 千葉県が独自支援方針
【朝日新聞110426】千葉県は25日、液状化現象で傾いた家屋をジャッキで持ち上げて地盤改良する際などに、1世帯あたり最高100万円を独自に支援する方針を決めた。県によると、支援総額は約60億円の見込み。国の公的支援の対象外のため、県と被災自治体で負担する方針だ。
千葉県では浦安市、千葉市美浜区などの東京湾岸や香取市、我孫子市などの計約1万2千世帯に液状化による家屋被害が起きた。
だが、国の被災者生活再建支援法では公的支援の対象を全壊、大規模半壊、建て直しが必要な半壊、居住不能な場合の4ケースに限っている。傾いて住むのが 難しくなっても、柱や壁などに被害がないと対象外の「一部損壊」に認定されることが大半で、「多くの被災世帯が支援を受けられない」との不満が出ていた。
県は地盤改良のほか、傾いて住めなくなった家を解体する場合も最高100万円を補助する予定。
ジャッキアップを伴う地盤改良には1軒あたり数百万円から1千万円かかる。