街のエネルギー一括管理 柏で実証実験 14年実用化へ 三井不動産
【千葉日報110713】福島第1原発事故による電力不足が懸念される中、環境に配慮した次世代型の都市「スマートシティ」の開発に向けた企業の取り組みが活発化している。三井不動産や県、千葉大などは12日、柏市の「柏の葉キャンパスシティ」で進行中の都市開発プロジェクトについて、都内で記者会見を開き、地域内のエネルギーを一括管理するシステムを2014年から実用化する方針を明らかにした。
柏の葉キャンパスシティは、つくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅から約2キロ圏内の千葉大や東大、国立がん研究センター、政府系研究機関が集積する地域。自治体や企業、大学などの「公・民・学」が連携し、エネルギー問題や少子高齢化、環境問題などの将来的な課題に対応するための街づくりを進めている。
三井不動産は9日、同シティのエネルギー管理システムを公開した。同システムは、商業施設、オフィス、住宅、大学など、地域内の施設で使用するエネルギーを一括管理する実証実験段階。14年春に駅前に完成する「148街区」で実用化し、30年ごろには同シティ全域に導入する計画だ。複数の施設でシステムを実用化するのは、国内では珍しいという。