【千葉日報110617】千葉県は16日、東日本大震災による液状化や津波被害を受け、県の防災対策について学識経験者の意見を聞く「東日本大震災県調査検討専門委員会」を立ち上げ、初会合を開いた。会合では委員の大学教授らから、旭市飯岡地区の津波が最大7・6メートルに達したとする調査結果や、地盤改良を実施した地域では液状化被害がほとんどなかったことなどが報告された。専門委は今後、県が実施する調査などの検討や助言を行い、県防災計画の見直しなどに反映させる。
専門委は、地震動と液状化、津波、情報発信の各分野を研究する大学教授ら学識経験者9人で構成。座長には千葉大大学院の中井正一教授(地震工学)が選任された。
千葉市中央区内で開かれた初会合では、液状化のボーリング調査や津波浸水予測図の作成など、今後の調査方針について県側が説明。委員からは「1987年の東方沖地震と液状化被害の実態を比べるべき」「これまでの津波ハザードマップと実際の被害状況を比較すべき」などの意見が上がった。