千葉県多古町 「多古町で予備調査 生産者に期待と不安 千葉県産米放射性物質検査スタート」

多古町で予備調査 生産者に期待と不安 千葉県産米放射性物質検査スタート

調査対象となった水田で稲を刈る関係者=4日午後、多古町南玉造
調査対象となった水田で稲を刈る関係者=4日午後、多古町南玉造

千葉日報110805】福島第1原発事故を受け、収穫時期を迎える千葉県産米の放射性物質検査が4日、多古町で始まった。この日の調査は予備調査で、県は収穫後の本調査と合わせ県内326地点を今月中に検査する予定。本調査で国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超す放射性セシウムが検出されれば、市町村単位で出荷制限される。検査結果は早い地点で来週にも公表される。結果を待つコメ農家からは「せっかく育てたコメに放射性物質が入っていてほしくない」「きちんと調べて消費者を納得させたい」と不安と期待の声が上がった。

 検査は、空間放射線量が毎時0・15マイクロシーベルトを超す県内17市町で収穫の約1週間前に行う予備調査と、水田がない浦安市を除く53市町村で収穫後に行う本調査を合わせて計326地点で実施。最終的に本調査の結果で出荷の可否を判断する。各市町村ごとに本調査の対象となるすべての地点の結果が判明するまで出荷ができない。県安全農業推進課は「月内にも全地点の検査を完了させ、出荷に遅れが出ないようにしたい」としている。