2022年新建の皆様へ 丸谷博男

活動ブログ

新年おめでとうございます。

50周年の取り組みは、新しい新建への大きな実験でした。
目覚めたことも多かったと思います。
今年は、建築界を目覚めさせる台風の目となる様、
新建会員が自ら新建を導いていきましょう。

私からのメッセージをお送りします。本番は1月28日の夜です。
昨年暮れからこの正月休みを通して講話の原稿を作っています。

まだ道半ばですが、八割方できてきましたので、皆様にお送りします。
ご意見をいただければありがたいです。

東京支部では、2月19日に総会があります。これはその方針への意見書でもあります。
この数年、新建福岡で開催して来られた連続セミナーが大変よい勉強となっています。
・工学院大学の後藤治氏
・都市大学(旧武蔵工大)の宿谷昌則氏
また、三井所清典氏の活動と著書「生業の生態系の保全」から学ぶことも大きかったです。

新年を迎え 平和への戦いを想う

世界は変わらず「戦争と平和」への物語を綴り続けています。悲しいことではありますが、人が人の命を、それを目的として意識的に実行することが無くなったことはありません。この日本でさえ、毎日と言えるほど人が殺害される事件が起きています。だからこそ、平和への願いも消えることはありません。平和は人類の永遠の願いでもあるのです。

最新の考古学的では、人類は一千万年前から七百万年前にアフリカ大陸で誕生し、現在のヒト属に進化したのは250万年前、旧石器時代が始まるのは200万年以後、ホモ・サピエンスが登場するのは30万年前、アフリカから世界へと移動し始めたのは7万から5万年前、アラビア半島からユーラシア大陸へとその分布は広がっていきます。この様な経過から、現在の人体では寒さを感じる感覚器は暑さを感じる感覚器よりもはるかに多いのです。興味深いことですね。

日本の考古学の結果からも、人口が少なく自然と共生していた縄文時代には人間同士の争いの痕跡は少なく、農耕が始まり鉄器が使われ生産力が大きく発展した弥生時代には、クニやムラが誕生し人間同士の争いが絶え間なく繰り返され、発掘された骨には殺戮の歴史が刻まれているのです。その後の日本国内における歴史は明治時代まで戦争を刻み続け、その後は日本人がアジア大陸へと進出し戦争を繰り替えした近代史があります。

戦後復興が落ち着いた今、再び平和憲法を改変し戦争ができる様にする動きが国会では多数派を形成し始めています。戦後77年足らずで軍事力拡大を進めているのです。

さて、こうした人類の殺戮の歴史を踏まえ、勇気のある大きな歴史的な一歩を踏み出したのが、1993年には「欧州連合条約(マーストリヒト条約)」によって誕生したのがEU(欧州連合)です。その動きは第二次世界大戦後すぐに始まります。

欧州統合を最初に考えたのは、フランス企画院長官であったジャン・モネでした。モネは、戦争に明け暮れてきた欧州を平和にするため、フランスとドイツ(当時は西ドイツ)間の戦争を物理的に不可能にする方策を考えました。彼は、右腕であったピエール・ユリ(後にEEC条約も起草)、エティエンヌ・イルシュ(後に第2代EAEC委員長)、さらに国際法の教授ポール・ルテールなどを集め、ひそかに少数の専門家による集中的な議論を行い、独仏の石炭と鉄鋼の資源を共同の機関の管理下に置くという案を取りまとめ、原案をジョルジュ・ビドー首相とシューマン外相に提案しまし「シューマン・プラン」が誕生しました。さらにモネは、第二次世界大戦後に創設された欧州経済協力機構 (OEEC、後にOECDに改組)や欧州評議会(Council of Europe)は、加盟国が拒否権をもつ「政府間機構」であり、管理する機関としては不十分であると考えていました。たとえ限られた分野でもその主権の一部を移譲する「超国家的機関」を作るべきであり、しかも欧州は一つのプランで一挙に統合されるわけではなく、具体的な成果を積み重ね、連帯を生み出す必要があると考えていました。最初に石炭と鉄鋼が選ばれた理由は、第1に、当時石炭が依然として重要なエネルギー源であり、鉄鋼は製造業、とくに軍事産業の中核だったからです。第2は、独仏国境沿いのアルザス、ロレーヌ、ザール、ルール地方には、多くの炭鉱と製鉄所が集中しており、その領土的帰属をめぐって両国がたびたび戦争を起こしてきため、その原因を取り除くことが重要だったからです。そこで、モネは、石炭と鉄鋼部門で、参加国に主権を移譲させ超国家的な管理を行う「部門統合方式」を考案しました。経済的な手段によって、戦争をなくすという安全保障上の目的を達成しようとしたのです。

毎年5月9日は「ヨーロッパ・デー」として、EU加盟国だけではなく、世界中のEU代表部でEUの創設記念行事が行われます。1950年のこの日、フランスのロベール・シューマン外務大臣がパリのドルセー岸にある仏外務省の「時計の間」で記者会見を行い、いわゆる「シューマン宣言」を発表しました。このプランを基礎として1952年に今日のEUの母体である欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)が誕生、1958年には欧州経済共同体(EEC)と欧州原子力共同体(EAEC)が設立、1967年には3共同体の執行・決定機関などが統合され欧州共同体(EC)となりました。1993年には「欧州連合条約(マーストリヒト条約)」によってEUが誕生し、2009年以後は、最新の「リスボン条約」によって今日のEUは治められています。

さて、第二次世界大戦後も変わらず戦争と平和への戦いは続いています。これからも諦めることなく平和への願いを勇気を持って実践していくことが私たち人類の生きる価値と考え、それぞれの生きている場で、少しでも多くの平和への集いを実践していきましょう。平和は「学び」から生み出されるものと信じて。

(以下、さらに EU物語を追記します。)

引用資料1→「EU MAG」
https://eumag.jp/questions/f0513/
引用資料2→「外務省 わかる!国際情勢」  
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol53/index.html

(文責:丸谷博男 サイトアップ:山口達也)

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