9月12日 建まちセミナーの視察で水戸市にある茨城県営会神原アパートの視察をしました。空き家になっている3つの住戸にも入れてもらうことでできました。
前日に講演をした藤本昌也さんの資料と名誉会長をされている現代計画研究所ホームページに掲載されている概要を紹介させていただきます。
茨城県営会神原団地(192戸)ー団地から街へー
集合住宅ランドスケープ 茨城県営水戸会神原団地
竣 工 1977
主用途 集合住宅
所在地 茨城県
発注者 茨城県
構造・階数 壁式RC造 地上3階
延床面積 11,501.70㎡
六番池シリーズ第2作。団地の四隅に設けられたアプローチ広場を対角線状に結ぶコミュニティストリートは、誰もが自由に通り抜けられる、開放的で親しみやすい地域の歩行者路としての役割を果たしている。向こう3軒両隣となる6住戸の路地状アクセス階段、40~60戸の住棟群がつくり出す中庭空間、オープンスペースの独立性を保ちつつ相互に結びつけるストリート空間の3段階の共用空間が、新たな街並み景観を生み出すことを意図した。
視察の様子
参加者の声
一棟一棟、建築するのでなく、小さな団地をコミュニティ空間として計画すると、2倍も3倍もすばらしい空間が出来るのですね。団地の設計をしてみたい。
時代が過ぎても、いいものはいいですね。ちゃんと修繕してきれいにすれば、空き家はできないと思う。(Y.N)
学生の頃から憧れていた藤本先生の茨城県営住宅六番池シリーズを見学できて大変感動しました。集落を思わせるような配置計画はじめ素晴らしいプロジェクトだと思います。しっかり管理していただいて大事に住み続けてほしいものです。(M.K)
会神原団地の見学は、本当に驚きと感動でショックを受けました。
まさに百聞は一見に如かずで写真や講座よりも実物にまさるものはなく、藤本先生のメッセージの核心をわずかでも掴めた気持ちになれたのが自分でも嬉しかったです。
一言でいえばとても魅力的な場所でした。あれだけ寂れていても荒れていても素晴らしかったです。もっと良くなるポテンシャルを持っているのに本当にもったいなく、その価値も想いも空しく感じました。経年美化していると言える部分があるのが救いではありますが、建物も町も人も考えも、きちんと伝えることや維持管理の必要性と大切さを感じました。(D.H)
竣工当初の佇まいはどうだったのかと、思いを巡らせました。
住まいは完成した時が終わりではなく、そこからどう手入れをし、育んでいき、住まい手とともに味わいを加味していくものと信じて仕事をしていますので、そうならなかったことの原因を知りたく思います。賃貸住宅とはいえ、ここに住まいを求めた方々が、他と違うどこに魅力を感じ、住まわれ始めたのか、どんな方々だったのか、県によるメンテナンス計画はあったのか、団地のコミュニティは活発だったのか等々。
日差しが和らいで、秋風が吹く頃の団地は、もう少し人が集い手入れも始めた中庭で住人の方々の話し声が聞こえる、そんな空間であって欲しいと切に思いました。
近いなら、移り住んでみたいとも。(A.Y)
環境も含めてとても魅力的な集合住宅だと思いました。
この施設をもっときれいに管理すれば素晴らしい住環境になるのにととても残念に思いました。各住戸の中も、当然当時の古さは感じますが、プランニングや動線、視線の抜け感など大変に素晴らしいと思いました。(Y.Y)
とても素敵な感じです。空き家があるのが信じられません。
今のニーズが変化したとき、(例えばバリアフリーなど)につくった建物をどう対応させるのかを新築時に考えておかないといけないと思った。
RC造なら100年は使いたいと思うが、快適に使うための工夫やメンテナンスのしやす
さなども考えないといけないと思いました。(K.C)