ウクライナへ侵略戦争をしかけけたロシア軍は,チェルノブイリ原発を制圧,つづいて,ザポロジエ原発,小型研究用原子炉がある物理技術研究所を砲撃しました。
いま,チェルノブイリ原発では,「スタッフは全員,疲れ果ててぎりぎりの状態」のなか,送電網損傷による停電が発生しました。これにより,使用済み核燃料を冷却できず,放射性物質が大気中に広がるリスクが大きくなりました。
この重大な危機に対して,原子力の国際機関であるIAEAはいまだ,具体的な対応策を打ち出せていません。
振り返って日本をみれば,政府と電力事業者は,原発の再稼働をすすめようとしています。しかし,日本の原発は戦争やテロ攻撃に耐えられるよ たうにはつくられていません。原発を再稼働させることは,破滅への巨大リスクを背負う選択です。
明日は,福島第一原発事故をもたらした3.11が11年目を迎えます。つづいて,東海第二原発運転差し止め判決をだした水戸地裁判決3.18が1年目を迎えます。
ウクライナとロシア,欧州に住む人々の安全のために,ロシア軍はウクライナの原発から撤退することをもとめます。日本の政府と電力事業者には,国内全ての原発の再稼働,新規運転の中止決断をつよく求めます。
去年11月に,建築学会に東海村の原子力開発史に関する論文を発表しました。
よろしければ読んでみてください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/aija/86/789/86_2485/_article/-char/ja
乾 康代