■「建築とまちづくり」2017
No.469 12月号
No.468 11月号
No.467 10月号
No.466 9月号
No.465 7/8月号
No.464 6月号
No.463 5月号
No.462 4月号
No.461 3月号
No.460 2月号
No.459 1月号
発行月 | 通算 | 特集 |
12月号 | No.469 | 住まいの貧困と向き合う建築技術者 |
11月号 | No.468 | 分譲マンションの将来 |
10月号 |
No.467 |
地建活動年報2015~2017 ー地域と結ぶ建築まちづくり活動の模索ー |
9月号 | No.466 | 地域づくりから「観光立国」を問う |
7/8月 | No.465 | 大阪らしさをめざして ー歴史と文化/まちづくりの胎動ー |
6月号 | No.464 | 共にデザインを学ぶ/デザインミーティング |
5月号 | No.463 | 量の緑地から小さくても輝く都市の緑へ |
4月号 | No.462 |
大震災からの復興とは何だったのか ー6年を過ぎた被災地の実相ー |
3月号 | No.461 | 小・中学校統廃合とまちづくり |
2月号 | No.460 |
まちに生きる設計事務所 ー住み手・使い手との協働ー |
1月号 | No.459 |
建築とまちづくりのさらなる展開 ー第30回新建全国研究集会からー |
住まいの貧困と向き合う建築家技術者
戦後の国土開発や繰り返された市町村合併により、日常生活の共同体的な力は弱まり、行政依存の意識構造がつくり上げられた。成長信仰は競争的環境を生み、個人主義が嵩じて人々の孤立が深まっている。こうした状況を脱して、心情の通う共通の場と人間らしい生活にふさわしい空間を再構築する試みが各地で続いている。本誌連載の「新日本再生紀行」執筆者の座談会を軸として、都市と農村を貫く「地域の包容力」を視点に、コミュニティ再生の課題を追った。
・居住貧困に建築技術者はどのように立ち向かうか 中島 明子
・やさしい居場所を地域に埋め込む 東 由美子
・建築士会による福祉のまちづくり
-住まいづくりはADLからQOLへ まちづくりは地域の町医者的な建築士の手で 中村 正則
・様々な課題を抱えた人々の住まい
-女性支援の場面からみる「施設」と「住まい」の間 大崎 元
・新たな住宅セーフティネットと地域の家づくり 坂庭 国晴
・〈インタビュー〉住宅セーフティネット法改正をどう生かしていくか 小林 秀樹
分譲マンションの将来
分譲マンションは、専有部分を所有する区分所有者で構成する管理組合により、共用部分の維持・管理が行われる。少子・高齢化の今日、子供は独立して住まいを持ち、つきあいのある親族はなく、夫や妻に先立たれ、ついに単身になり、時に孤独死が報じられる。どう次世代へ引き継ぐか。超高齢化時代のなか「マンションの将来」について論じ、新しい取り組みの起点にしたい。
・岐路に立つ「古、遠、狭」の大規模分譲団地-加速する高齢化、停滞する住宅流通 松本 恭治
・健全なマンション管理のために-管理問題の所在と法的対処策 大江 京子
・マンションの出口戦略の現状と課題 大木 祐悟
・超高層マンションは憧れか?リスクか? 村島 正彦
新建活動年報2015─2017
──地域と結ぶ建築まちづくり活動の模索
新建は3年後の2020年に設立50周年を迎える。この11月に開催される第31回全国大会はその大きな節目を間近に控えた大会である。充実した大会での討議に資するよう、この2年間の新建活動をオーバービューした活動年報を特集とした。繰り返される災害への取り組み、ブロック別の会議やセミナーなど支部(地域)に基盤を置いた活動の再構築――この間の活動を、詳細な年表と共に活写した。
・続発する災害への取り組み
熊本地震をめぐる取り組み 鹿瀬島 隆之
東日本大震災をめぐる復興には長期的視点での支援が必要 三浦 史郎
・新しい新建活動のスタイルへ
ブロック全国幹事会提案の経過と今後の展望 片井 克美
改めて見えてきた課題をこれからに活かす(東日本ブロック会議) 大西 智子
地域を超えた会員同士の交流が自らを元気に(中部ブロック会議) 今村 彰宏
支部を超えた新建活動の契機に(西日本ブロック会議) 久永 雅敏
・「結構いい顔」の人たちをつくる新建福岡支部の取り組み 大坪 克也
・新建活動の記録(2015年10月~2017年9月
地域づくりから「観光立国」を問う
円安や富裕層誕生などを背景に、大変な観光ブームが起こっている。政府は観光は成長政略の柱・地方再生の切り札と位置づけ、カジノ解禁・民泊緩和などによって経済効果を拡大にまい進している。しかし、これらの施策は地域を疲弊させかねない。もともと観光は地域づくりであるのに、地域の資源を浪費するだけになってしまう。観光論及びそれぞれの事例から「観光立国」政策を問う。。
・「観光立国」とは何か-最近の観光論に読む地域・まちづくりの課題 三村 浩史
・カジノ解禁が抱える深刻な課題 鳥畑 与一
・民泊の急増と地域での対応-京都市東山区六原学区の現状 寺川 徹
・文化遺産を活かすまちづくり-名勝奈良公園の魅力を受け継ぐために 上野 邦一
大阪らしさをめざして
──歴史と文化/まちづくりの胎動
大阪は東京(江戸)と並び称されてきた巨大都市だが、商工を生業とする庶民の歴史と文化を育んで来た。大都市志向の構想やプロジェクトが打ち出される一方で、随所で大阪らしさを生かしたまちづくりが胎動している。〈ひとつの大きな地方都市〉という視点で、内側から今の大阪を捉えた。
・大阪の政治とまちづくり 森 裕之
・文化息づく船場からの発信-船場の今、昔、未来をつなぐ 三谷 直子
・よみがえる水都大阪-公民連携の推進プロセス 泉 英明
・ビレッジガルテンという-小さなまちづくりの大きな夢 小林 孝明
・豊崎長屋での暮らし-歴史をいかした再生からの学び 梶 純子
・大阪東部の小さなまちの風景 内山 進
共にデザインを学ぶ/デザインミーティング
2011年から3年間開講された「新建・東京デザイン塾」は新建史上に特筆される活動であった(本誌2015年2月号、5・6月号に特集)。この塾を継続・発展させた活動が、現在取り組まれている「デザインミーティング」である。デザイン塾同様、新建会員以外も多数参加し、自由な形でデザインを語り合っている。実践的な交流はもとより、文化論、人生論へ議論は拡散し、それ故に豊かなデザイン論へ戻ってくる。そうしたミーティングの様子を通して、建築家技術者が〈共にデザインを学ぶ〉素晴らしさを共有したい。
・「デザインミーティング」という活動 柳澤 泰博
・「ニュートラルなデザイン」について 伊藤 寛明
・グッドマッチングを目指す私のデザイン長野 智雄
・建築を他の文化と並べて考えてみる 秋山建築設計/秋山 隆男
・ユーソニアンハウスに魅せられて 遠藤 現
・プライバシーと開放性を両立し、庭と室内の連続性をはかる 新井 崇文
・住み手の課題に応えるデザイン 小野 誠一
量の緑地から小さくても輝く都市の緑へ
人の営みにとって緑が重要なことは論を待たない。地球規模でも身近な生活環境でも。都市計画や建築計画おいても一定量の緑を確保しようとするが、ともすれば緑地面積と樹木本数を守ればよしとされてしまう。一方で、人々は小さなスペースでもガーデニングを楽しむ術を知っている。園芸は治療や福祉においても役割をはたしている。緑の持つ可能性を十分に生かした豊かな外部空間を広げていくために、まちの中で小さくても輝く緑の実践と方法を探った。
・緑被率より緑感率 緑を量ではなく質で捉える時代へ 大原 紀子
・脱・危うい都市の緑 活路は内なる緑創生から 髙田 昇
・〈対談〉造園の職能を追及する若い庭師の潮流 辰己 耕造・辰己 二朗 × 大原 紀子
・〈インタビュー〉イギリスの庭と日本の庭
・コラム 園芸福祉士って知ってますか?
大震災からの復興とは何だったのか
─6年を過ぎた被災地の実相
被災後5年間の集中復興期間が終わり、復興・創生期の2年目に入った。政府は復興の進展を謳い、堤防やまちのインフラの整備は進み、原発事故被曝地では避難解除を進めている。しかし、実態としてのまちの再生はまだ緒に就いたばかりで、住宅再建の目途が立たない人が取り残されている。本特集ではこの6年間を振り返り、復興とはそもそも何だったのかを包括的に考えてみた。これからも続く道程を正しく歩むために。
・東北の復興 六年の現実と今後 塩崎 賢明
・住民による復興が生みだすもの
仙台・荒浜とあすと長町での取り組みから 新井 信幸
・原発事故被曝地/まちの再生は可能か 間野 博
・災害にしなやかに立ち向かう地域力の構築を 鈴木 浩
小・中学校統廃合とまちづくり
学校は地域社会の生活に深く関わり、地域の象徴的存在である。その小中学校が少子化の進行に伴って統廃合されている。統廃合が子どもたちに与える影響、しいては地域生活に与える影響を実例を通して考察した。また、統廃合に絡めて小中一貫校などの新たな学制の抱える問題も指摘されている。学校や公共施設の統廃合を伴って進められる地域の再編合理化に対抗するまちづくりのあり方を探りたい。
・地域の再編と小中学校の統廃合 国土と地域、公共施設の再編 中山 徹
・京都市立元町小学校の学校統廃合問題 人見 吉晴
・小中学校統廃合とまちづくり──「地方創生」がこわす地域コミュニティー 山本 由美
・子どもの遊びと生活圏からみた学校統廃合 京都市の調査から 小伊藤 亜希子
まちに生きる設計事務所
──住み手・使い手との協働
建築設計とはクライアントからの依頼を待つ受注業態と思われてきた。今日でもその要素は色濃く残っているが、ひとびとが建築やまちづくりに抱く要求は、そうした受け身の姿勢では解決できないことも多い。狭義の設計行為を超えて、住み手使い手の基の要求にまで踏み込み、協働して建築行為にまで仕立てることが求められる。言うは易く行うは難きことだが、まちに生きる設計事務所の実践から共に学びたい。
・まちに生きる設計事務所の実践 岡田 昭人
・“宅老所よりあい”との関係を振り返る 大坪 克也+村瀬 孝生
・地域密着型総合ケアセンター「きたおおじ」の取り組み
~小法人単独では不可能を協同の取り組みで可能に 藏田 力+山田
尋志
・納得のいく家づくり 長期優良住宅「多摩・産直の家」ができるまで 高本
明生
・運営者と建て主をつないで 障がい者グループホームを建設 高田 桂子+林
工
・原点を大切に 集団の良さを活かして 江国 智洋+佐藤 未来+松木 康高+中野 真成
建築とまちづくりのさらなる展開
──第30回新建全国研究集会から
記念すべき第30回の新建全国研究集会は、修験道の地、吉野で開催された。自然とひとの心と営みが凝縮された地で、全国での建築まちづくりの活動が集約された。山伏の修行にはおよぶべくもないが、精神を集中し熱のこもった議論も交わされた。研究(実践)報告、シンポジウム、見学会などを通して集会の概要をまとめた。
建築とまちづくり誌のバックナンバーをまとめています。※作成中
年代別のまとめ(過去のバックナンバー)