第32回 全国大会 in千葉 の速報 2019.11.16,17

新建築家技術者集団 第32回 全国大会 in千葉

  大会 第1日 2019年11月16日(土)12:00~20:40

     第2日       17日(日)9:00 ~16:50

  会場 和洋女子大学(千葉県市川市国府台2-3-1)

第32回全国大会が開催され、大会議案の検討や協議が行われました。また、2020年の設立50周年記念に向けての準備や、直面する厳しい財政状況についての取組についての議論を行いました。 速報と福岡支部の大会初参加の方の感想まで。


 私にとっては初めての全国イベントへの参加でした。

以前から、支部の皆さんより,全国に行くと新建の奥深さが分かると言われていましたが、正にその通りで、大変刺激的な2日間でした。

 まず最初の記念講演では、西山夘三氏について、とても語り切れないとの前置きの下、その思想や功績とともに、魅力的な人間性や、戦争体験と氏の生き方との関係、亡くなる直前の姿などが、直接の弟子である中島明子さんならではの切り口によって語られ、教科書では得られない貴重なお話をたくさん聞くことができました。

 2つ目の記念講演では、「創宇社建築会」の活動を中心に、建築運動の先駆けとなる人々の思想や活動について、そして、戦後の新建築家技術者集団発足につながるNAUの動きや、これからの建築運動についての話などもあり、大変勉強になったと同時に、これまで、ほとんど意識していなかった日本の近代史の中での新建の位置付けのようなものを考えるきっかけとなりました。

 本大会(全体会)では、建まち誌10月号の議案や決算・予算案に対し、一言一句にまで及ぶ具体的な修正案が出たり、今後の新建活動の根幹に関わるような目標の掲げ方についての意見が出されたり、はたまた「新建」の名称についての意見が出たりと、広く深く議論される様を目の当たりにし、これが正に民主主義ということなのだろうと感じました。

 全体会前の分散会では、各地域の支部活動についての報告も多く、会員減によって活動が厳しくなっている等の厳しい状況の話もあった中、ブロック会議による広域な活動の成果や、愛知支部などで若い技術者を支部の会員で支えるなどの活動の結果、若い会員が増えている等の報告が印象的でした。

 また、初日夜の交流会では、富山や関西の支部の方々の話を聞くことができ、皆さんの日常の話を聞く中で、新建以外での人のつながりを広げることも、新建の底上げにつながる場合があるといった話などが心に残りました。

 私自身は、代議員という事で、全ての議案に「賛成」と元気よく手を上げるだけに終わってしまいましたが、多くの刺激を受け、今後の活動にも新たな気持ちを持たせていただいた全国大会でした。

(福岡支部:古川)  


 2年前に初参加した大阪の全国大会では、第1日目だけの参加であり今回の千葉の全国大会で2日間フルで初めて参加することが出来ました。

 記念講演では西山夘三氏の貴重な話と新建築家技術者集団の発足につながる経緯を聞くことができ、私自身が建築運動や新建について良く分かっていませんでしたので、新建に対して更に興味が湧き、これからももっと知りたいと思えるきっかけとなりました。

 肝心の本大会ですが、書記という役を担っていたこともあり、耳をダンボにして聞き取りました。ただ議案の内容が大変多くどの内容も大変重要である事は理解出来たのですが、全体会の経験がこれまでなかったせいもあり、各支部から多数の会員が揃って長時間、議案の一言一句の文章訂正を行っているという印象が強い会議でした。議案の方は、会員の置かれている立場の違いからそれぞれこだわっている部分も違っており、未熟者の自分からすると色々な課題を深めるのに大変勉強になった面と、どうしても細かい部分に話題が進むため大局的な動きが分かりにくくなってしまった感があります。

 それでも参加者が思いのままに語られる言葉を、常任幹事会で整理した後にまた全体会にて結果を報告するという形式で、常任幹事の皆さんには多大な負担が掛かっておられるだろうけれど、とことん民主主義的な会だとも感じました。

 大会議案修正版を1月の建まち誌に掲載するとの事で、文章に残すためには様々な情勢を踏まえた活動方針を数多く書き残す必要がある事も理解出来ました。10月号に議案書を掲載する前にも多大な調整があったことと想像できますし、今後2年間の活動方針を固める会議の熱気も今回体験できました。

関係の皆さま、ありがとうございました。

 ただ入会間もない人間が感じたこととして、「で、新建とは具体的に何をやるの!」というのが、逆に見えなくなってしまいましたので、全体会としての記録は建まち誌にきちんと残すとして、最優先する方針を分かりやすく絞り込んで示していただけたらとも思いました。でも、これは各支部、各個人の置かれている立場も違い、実際には全体で絞り込むのは困難なことかもしれません。新建憲章に添い、今回の活動方針を各々がそれぞれの立場で実行する為の基本方針だったのかなとも思いますが、初参加で全ての議案に何も分からず「賛成」と手を挙げただけになった私ですのでご容赦ください。

 3日目の見学会には残念ながら参加できませんでしたが、分散会や交流会で他支部の方と沢山話が出来、幹事会で会員同士のつながりを濃くする取り組みや、食事の場でとことん会員を知る会をしている支部の話なども聞け、福岡支部の方にも伝えたいと思い、先日の幹事会で早速伝えることも出来ました。今回色々な場所で活躍されてある会員の皆さんの話を聞けて、私の仕事は新建ではイレギュラーとも感じていましたが、仕事ではない部分(方向性や想い)で共感しあえてることに気づけ、これから新たな希望が見えた全国大会でした。

(福岡支部:巻口) 


中島明子氏と佐藤美弥氏による記念講演と、1日目の全体会や分科会の様子。

窓辺からはスカイツリーと富士の眺めが!

終了後の懇親会の様子です。

千葉支部の温かいおもてなしで、素晴らしい眺めの会場で美味しい料理とお酒でした!

50周年記念ロゴマークのコンペが開催され、①の案が人気No.1でした。


全国大会の2日目の様子です。HPの速報用として報告をしています。
全国からご参加の皆様、お疲れ様でした!

3日目の見学会に参加できないために、会場周辺の見学コースを散策しています。

日程:2019年 1116(土)~18(月)

●場所:和洋女子大学 東館

●福岡支部参加者:5名(代議員:巻口(書記)・古川、 評議員:片井・大坪・鹿瀬島)

●大会概要:

 1116(土)12002040

 ・記念講演

  「西山夘三と草創期の新建築家技術者集団・断片」

   中島明子(和洋女子大名誉教授 新建築家技術者集団代表幹事)

  「創宇社建築会と建築運動の出発」

   佐藤美弥(歴史家 埼玉県文書館学芸員 新建千葉支部)

 ・全国大会 全大会・分散会

 ・新建賞発表

 ・交流会 

 1117(日)9001650

 ・全国大会 全大会

 ・常任幹事会

 ・第1回全国幹事会 

 1118(月)見学会(福岡支部は不参加)

 

■スケジュール

11月16日(土)12:00~13:00 受付   第1会議室前ホール

         13:00~14:30 記念講演 第1会議室

         14:40~16:10 全体会① 第1会議室

         16:30~18:30 分散会 各30~40名 4教室

         18:40~20:40 交流会  18階ラウンジ

 

11月17日(日) 9:00~ 9:30 受付   第1会議室前ホール

          9:30~12:30 全体会② 第1会議室

         12:30~14:00 昼食   第1会議室 

         常任幹事会 6階教室

          14:00~15:30 全体会③ 第1会議室

          15:40~16:10 第1回全国幹事会 6階教室

          16:20~16:50 全体会④ 第1会議室

 

11月18日(月) 見学会等(市川市国府台周辺、成田山参道)