2018年建築とまちづくりセミナーin札幌

2018年建築とまちづくりセミナーin札幌   <終了しました>

  日時:2018年6月1日(金)~2日(土)

  会場:札幌市教育文化会館4階「講堂」(定員156席)

  主催:新建築家技術者集団+セミナー北海道実行委員会

 

新建北海道支部では全国企画として「2018建築とまちづくりセミナーin札幌」を、6月1日から3日まで札幌市で開催しました。

このセミナーは毎年全国各地で新建が開催している企画です。北海道での開催は2005年以来13年ぶりとなりました。


全国の皆様へ

 6月1日より3日まで、札幌市教育文化会館で2018年建築とまちづくりセミナーin札幌を開催しました。前回に続き日本建築学会北海道支部、北海道建築士会、北海道建築家協会、北海道建築士事務所協会、北海道建築技術協会など各建築団体をはじめ札幌市、江別市教育委員会、北海道新聞社、札幌建築鑑賞会より後援をいただいています。参加者は全国11支部より講師を含め100名の参加がありました。

 

今回の講座の特徴は、「北海道をテーマに北海道での活動を全国に発信する」を基本として各講師のご協力をいただき4つの講座を行いました。

第1講座は、北海道の住まい「高断熱・高気密から外断熱へ」、第2講座は、小樽運河の保存活動と今、第3講座は、まちを支える「場」と「人づくり」~江別市での活動、第4講座は積雪寒冷地である北海道の「防災まちづくり」について、です。各講座の内容を含レポートを北海道支部会員より本誌に掲載しています。

 

2日目講座修了後には、札幌ビール園・トロンメルホールでの交流会は60名が参加、ジンギスカンと生ビールを飲みながら交流を行いました。3日目の札幌小樽見学会(貸切バスにて移動)には32名が参加しました。札幌市南区にある、アイヌの文化、生活を紹介する施設サッポロピリカコタンの見学のあと、小樽へ移動し鰊御殿の見学の後、旧北海道銀行として使われていた小樽バインにて昼食の後、各自にて小樽運河周辺の見学し、参加者の皆さんには小樽より新千歳空港までバスで移動、現地での解散となりました。

 

このセミナーに後援をいただいた建築諸団体の皆様、協賛をいただいた各企業の皆様にはお礼申し上げます。

今回のセミナーは北海道支部としては13年ぶりの開催で、初めての全国企画という実行委員ばかりでした。セミナーを通して支部会員が全国の会員と交流できたこと。同時に北海道支部を全国に紹介できたことは今後の支部活動にとっても大きな力になると確信しています。(尚、次号建まち誌にセミナー紹介記事が掲載される予定です)

新建北海道支部長 大橋周二

建築とまちづくりセミナーin札幌の会場や懇親会の様子です。

※下記に掲載しました写真に支障がある場合は、事務局までご連絡をお願い致します。

下記は福岡支部の参加メンバーよりです。


参加者の感想(建築とまちづくり誌:2018年7,8月号)

 

 北海道には、久しぶりにやってきました。これまでは、何故か冬に来ることが多くて、今回のように気候の良いときに来たのは初めてでした。

最終日の見学会には参加できませんでしたが、初日、二日目とともに天候にも恵まれよかったです。初日の夜は以外に寒くて、薄手の上着しか持って来なかったことを後悔しました。

 夕方からの第一講座には、十分に余裕がある時間に到着し、まずは市内の散策。

札幌駅から北海道大学へ、ちょうど学園祭の初日でもありキャンパス内は賑わっていました。藤吉さんお目当てのクラーク像を目指します。出会ってみると何か違う。そうです、あの有名な右手で指さす像は、羊ヶ丘にあるのでした。中心部からは、少し離れているので、あきらめて、旧北海道庁舎へ。1888年に完成した庁舎は、写真で見ると木造? 外観はご存じの通り、レンガ造りです。なんだか、腑に落ちない。思いながら今は資料館となっている庁舎内をじっくり見学。その後、市内を散策しながら、会場に到着しました。

  四つの講座は、どれも素晴らしい内容でした。  大交流会は、サッポロビール園です。みんな、ジンギスカンと四種類のビールを堪能、おなかいっぱいで楽しく過ごすことができました。

11月17.18日に愛知で全国研究集会を開催します。皆さん、ぜひ、参加してください。

(岐阜支部・ 森田好隆) 

 麗しき季節の札幌を訪ねて、企画された四つの講座を聴いた。

建築と住まいを基礎にデザインと技術を使った地域で考えられ問題提起と解決方法を、全国から参集した会員に提供された。高気密高断熱という寒冷地だからこそ考えねばならない住まいの問題があり、新しいパラダイムシフトを試みていた。明治維新後の港のまちづくりを歴史的に継承してきた小樽の街は、今は観光化・国際化しているが、地道な住民運動に支えられていた。水害と震災の災害大国で寒地ゆえの特徴を生かした住民自身に発想と企画を投げかけた試みに段ボールの活用があった。閉ざされたシャッター街の再生に苦労する中で、地道に地域住民の発想から連携を生み賛同者を連ねたユニークな街づくりの試みは、地域に埋もれた住民パワーを引き出して住民主導のまちづくりに新しい展望を提示している。これらの発想の原点は地域の問題に原点を見ながら、全国どこにでもあるまちづくりの問題解決の方法提示と実践の有効性を示す好例が示されて大いに参考になる教えを学んだ。

(福岡支部・多賀直恒)

 6月の爽やかな風の吹くなか、札幌市で開催の建築とまちづくりセミナーに出席してまいりました。講座の後は恒例の交流会、ご当地グルメでは定番のサッポロビール園のジンギスカンに舌鼓を打ちながらの懇親会となりましたが、この会場は私が学生の時に建築学会の全国大会で研究室を挙げて訪れた思い出の地です。でも、北海道支部の海谷さんの熟練の技で蒸し焼きにされた羊の味は、当時の味とは比べものにならないほど美味しく腹一杯頂くことが出来ました、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

さて翌日の見学会は、アイヌピリカコタンに再現されていたアイヌ住居のチセを見ることが今回のセミナー参加の目的の一つでした。東京支部の丸谷さんからエコハウス研究会でご教授頂いた、北海道の自然環境に適応し、人の暮らしを守り抜いてきた住居をこの目で見れたのはとても大きな収穫でした。展示物には地盤への掘り込みは無く、地面に置いたものとして再現されていましたが、土の上に藁を織った敷物を敷いただけの床、地熱の恩恵を受ける為に直火で焚く囲炉裏、主の居る場所と神棚の位置関係と外部と繋がる土間という至ってシンプルな小住宅は、無駄なスペースは何一つ無いライフスタイルで、現代であっても見習うべきもののように感じました。小樽の街並み散策も、学生時代とは比べものにならないほど観光地化されていて、多くの建築が観光資源として再利用されていました。近くの祝津で開催していたニシン祭りも手伝ってか、人通りも賑やかで街中散策を楽しむことが出来ました。

今回のセミナーは2日間の参加でしたが、内容が盛沢山で充実した週末を過ごせたのも、企画からガイド役まで務めて下さった北海道支部の皆さんのホスビタリティの賜物と心から感謝申し上げます。

(静岡支部・石垣秀芳)

 今回のセミナーでまちづくりのあり方が行政中心から市民のまちづくりに変容してきていることを改めて理解しました。そして、とりあえずやってみることが大事なんだと感じました。小さなことからでもやってみることで、それを知った仲間が増え新たな活動が始まる。このサイクルが市民のシビックプライドの醸成につながっており、結果としてまちづくりの一貫性になっていると思いました。また、新旧世代の意識差の話も強く印象に残りました。特に今の若者の30%が無意識の諦めの中で今を生きているという現実に衝撃を受けました。この原因として核家族化や両親が共働き、地域コミュニティの衰退などで、子どもが安心して心を開ける場所が減ったことが考えられると思います。現在、子ども食堂など子どもの居場所を作る活動が生まれてきたように感じる中で、こうした活動を行うための場の必要性について行政と市民が一緒に考えていくことが必要なのではないかと思いました。

(京都支部・波多野巧)


■スケジュールと講座内容

 

2018年6月1日(金)

18:00~18:30 開講式(受付 17:00~)

18:30~20:30 第1講座  北海道の住まい「高断熱・高気密から外断熱へ」

        講師:福島 明 氏 北海道科学大学 教授

 

2018年6月2日(土)

09:30~10:55 第2講座 小樽運河の保存活動と今

        講師:駒木 定正 氏 建築史家/北海道能力開発大学校 特別顧問

11:05~12:30 第3講座 まちを支える「場」と「人づくり」~江別市での活動

        講師:白鳥 健志 氏 札幌駅前通まちづくり会社 代表取締役社長

        講師:橋本 正彦 氏 community HUB 江別港代表

13:45~15:00 第4講座 積雪寒冷地である北海道の「防災まちづくり」について

        講師:千里 政文 氏 北翔大学大学院 教授

        講師:横山 光 氏 北翔大学 准教授

15:00~15:15 閉講式

17:30~19:30 大交流会(於:サッポロビール園)

 

2018年6月3日(日)

08:15~ 見学会 サッポロピリカコタン・小樽運河コース(札幌駅北口よりバス利用)

 

■参加費

 

各講座共通:一般1,000円、学生500円(4講座で一般4,000円、学生2,000円)

交流会参加費:4,500円

札幌小樽見学会:3,000円(昼食希望の+2,000円)

 

■参加申し込み

 

別紙の参加申込書に必要事項の記入の上、ファックスまたはメールにて、

北海道内の方は北海道支部へ、道外の方は全国事務局へ申込み、お振込み下さい。

 

詳しくは下記案内、もしくは「北海道支部」のHPでご確認ください。

ダウンロード
建築とまちづくりセミナーin札幌案内.pdf
PDFファイル 2.0 MB

■参加申し込み   2018年3月より申し込み受付を開始します。 

ダウンロード
参加申込書.pdf
PDFファイル 73.1 KB

昨年の大会で紹介しました講座順序並びに時間帯を一部変更をしています。

大交流会は札幌ビール園開場と同時に17時半よりスタートします。100名程度の座席は用意しています。

見学会は当初2日第4講座修了後の時間を利用して札幌市内見学を予定していましたが、

交流会開催時間の変更により、3日午前8時半出発でバスでの札幌小樽見学を設定しました。

大型バス1台を貸し切り、3日夕方に千歳空港よりお帰りになる参加者の方々はそのまま

小樽からバスを利用していただける様に設定しました。

 

尚、札幌往復のチケット手配が不慣れな方は、案内に掲載しました旅行社にお問い合わせ下さい。

「新建セミナーの件で」と問い合わせいただければOKです。

 

すでに、参加申込み問い合わせが来ていますが、参加予定の皆様参加申込み用紙にご記入

の上、道外の方は全国事務局へ、道内の方は北海道支部事務局へお送り下さい

 

よろしくお願いします。

 

■問い合せ先

新建築家技術者集団 北海道支部

札幌市北区北25条西15丁目3-16(有)大橋建築設計室内

tel/011-726-8988 fax/011-726-8990

Eメール/oohashi@beige.plala.or.jp