発行月 | 通算 | 特集 |
12月号 | No.372 | コミュニケーション術 |
11月号 | No.371 | 高層居住と足もとのまち |
10月号 | No.370 | 建築の安全と自由-基準法改正その後 |
8/9月号 | No.369 | 伝統構法の再構築 |
7月号 | No.368 | 若者たちはいま |
6月号 | No.367 | 高齢者はどこに住まうのか |
5月号 | No.366 | いま元気な会社 |
4月号 | No.365 | 住宅設計・現在の課題(東日本編) |
3月号 | No.364 | リノベーション・コンバージョン本番! |
2月号 | No.363 | 新しいハウジングの方向 |
1月号 | No.362 | 持続する建築とまち |
2008年12月号(No.372)
特集 コミュニケーション術
社会が多様化し、個々がそれぞれの価値観を持ってくると、意思疎通をいかにうまくするのかが、社会活動の上では欠かせないテーマになってきます。その対象は会社であったり地域であったり家族であったりします。
私たちが、建築とまちづくりを計画するうえで、人々の意思疎通コミュニケーションをいかにつくっていくか、そのありようによって、そこに生まれて来るものが変わっていくのでしょう。どこに向かうのか、何になるのか、豊かなのか貧しいのか、幸せなのか・・・。そこには計画者のコミュニティー形成の能力が問われるのです。
今回の特集ではコミュニティー形成のノウハウやコミュニケーションのありようを、事例を交えて探ってみたいと思います。
(特集担当編集委員 光田康宏)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第11回 十月二~四日 アッシジ(続) /松岡宏吉
・忙中閑 新建ブランド その2 /川下晃正
・主張 今の社会情勢と支部づくり /多々良文夫
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■特集・コミュニケーション術 (特集担当編集委員 光田康宏)
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・介護とコミュケーション /篠原規子
・受身ではなく、自分たちの映像を氾濫させよう
映画「たんご協立診療所10周年″健康に生きる喜び″」を制作して /山添哲也
・住まい手との信頼関係を築く住宅設計の手法 /新井啓一
・住まいづくり、福祉の施設づくりとコミュニケーション /今村彰宏
・地域SNSとまちづくりコミュケーション 「けいはんな学研都市」での経験より /西村一朗
・《インタビュー》コーポラティブハウスのコミュニケーション術 /平家直美
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・面白かった本・気になる本 「建築家の自由」「現代都市のリデザイン」
・河原のまちの記憶 (003)まちの整備と運営 /新井信幸
・新建のひろば
2008年11月号(No.371)
特集 高層居住と足もとのまち
「超高層がまちを壊す」という話はよく聞きます。しかし、現実に林立する高層マンションの間に取り残されたようにみえるまちでも、まちは生き続けているし、マンション建設問題をきっかけにまちをよりよいものにしようという取り組みが始まったところもたくさんあります。
確かに、突然生み出される新規居住者ともともとのまちや住人との関係づくりは難しい問題を内包しています。しかし、都内でも数千棟にのぼるマンションができてきた現在、高層居住と足もとのまちとの関係は、当初の敵対的関係だけでなく、様々な段階へと変容してきているのではないでしょうか。そこには、反対運動から新たなまちづくりの取り組みを進める住民と協働する建築家、高層居住者でありながら足もとのまちづくりにかかわる専門家など、ユニークな動きがかいま見れるものと思います。
さらに建築・都市計画の専門家として考えてみるなら、高層居住をつくる「作法」は「まち」との関係づくりをどれだけ深めていけるのかにかかっているのかもしれません。今回の特集がそうした「作法」イメージの一端になれば、と考えています。
超高層を「まち」への暴力的なノイズととらえつつも、そのノイズをきっかけに「まち」をもう一度見直して、「まち」の接続可能性、サスティナビリヒティを高めようとする動きを知り、その動きについて考えていくとは、これからの都市の中でのまちづくりにとって有効な方法論の一端を指し示してくれるに違いありません。
(特集担当編集委員 大崎元)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第10回 十月一日 アッシジ /松岡宏吉
・忙中閑 新建ブランド /川下晃正
・主張 新建の活性化に向けて /久永雅敏
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■特集・高層居住と足もとのまち (特集担当編集委員 大崎元)
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・地域住民による神楽坂のまちづくり /山下修
・神楽坂の界隈保全と接続可能なまちづくり /山下馨
・タワーマンションをめぐる地域コンフリクトの最前線
東京都中央区佃・月島地区 /志村秀明
・芝浦の二〇年 /藤野雅統
・自分たちの住むまちのありようは自分たちで考える
港区芝三丁目のまちづくり活動の経験から /野本盛一+酒井富美子
・開発の作法と地区計画の政策課題 /川原晋+岡田昭人
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・新建のひろば
2008年10月号(No.370)
特集 建築の安全と自由-基準法改正その後
阪神・淡路大震災で倒壊した建築物に違反や施工不良が混じっていたことから、建築基準法に中間検査が導入され、日本の建築安全は高まったかにみえた。ところが、構造計算書偽装事件・耐火性能偽装事件などの犯罪行為が引き起こされ、法の精神は“性悪説”に転換し、建築基準法の大改正が行われた。
厳格な確認申請に直面した建築家からは「デザインの才能を発揮できるのは海外だけだ」という悲鳴も聞こえ、建設業界からは「建築基準法不況」・「官製不況」という批判も渦巻いた。その後の規則改定などにより審査の円滑化が図られたが、沖縄や東京で建築基準法の再改正を求める大会も開かれるなど、混乱は収まっていない。
そもそも、「建築は木とセメントなどを現場で組み合わせて創り上げるもの」であり「現代日本ではリスキーな行為と見なす」あるいは「複雑な存在」であるという識者の指摘を待つまでもなく、建築物は工場製品と違った特有の弱さを備えた生産物である。
「住宅・建築の強さと快適性のバランスをどのようにとっていけばよいのか、ともに考え議論したい」とするシンポジウムも開催されている。建築安全の確実な実現と建築の自由・発展との両立、その接点を探りたい。
(特集担当編集委員 増渕昌利)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第09回 九月三十日 フィレンツェ(続) /松岡宏吉
・忙中閑 建築デザインにおける京都ブランド /川下晃正
・主張 欠陥住宅問題と家づくり /林工
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■特集・建築の安全と自由-基準法改正その後 (特集担当編集委員 増渕昌利)
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・「もの・まち・くらし」で市民と結ぶ 社会に貢献する建築家像 /藤本昌也
・構造設計者から見る基準法改正 /樫原健一
・確認検査機関から見る基準法改正 /久保勝彦
・中小建設業者から見た改正建築基準法 /富塚孝
・事前の厳格な検査は不可欠 欠陥住宅未然防止の立場から /永井光弘
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・河原のまちの記憶 002 まちの形成過程 /新井信幸
・新建のひろば
2008年8/9月号(No.369)
特集 伝統構法の再構築
木造構法は我が国の最も主要な建築構法であり、長い伝統を持っている。木造の技術は時代とともに変化し、現在では多様な木造構法が存在している。その中で、伝統的な構法の優れた面を見直そうという動きがある。昨年(2007)千葉で行われた「建築とまちづくりセミナー」は、そうした視点での実践がテーマであった。講師の方々は、単に伝統的木造構法による設計を実践するだけでなく、木造構法を支える仕組み(生産組織)づくりにも取り組んでおられる。セミナー参加者に感銘を与えた講演を収録した。また、伝統構法の評価は意見が分かれるところでもあるが、伝統の知恵と現代の知見の融合に積極的可能性を認める意見を加えて、「伝統木構法の再構築」という特集を組んだ。日頃慣れ親しんだ木造を根本から認識し直す契機としていただきたい。
(特集担当編集委員 鎌田一夫)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第08回 九月二十九日 フィレンツェ /松岡宏吉
・忙中閑 積善の企業に余慶あり /川下晃正
・主張 会員拡大に向けて /加瀬沢文芳
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■特集・伝統構法の再構築 (特集担当編集委員 鎌田一夫)
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・民家の知恵と構法を現代に生かす 板倉構法の開発 /安藤邦廣
・地域のすまいづくり・まちづくり
まちづくりはひとづくり /三井所清典
・地域ネットワーク型家づくりの実践
民家型構法の提案と展開 /藤本昌也
・建築構法問題の重要性と伝統構法改良の可能性 /増田一眞
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■第2特集・新建賞を受賞して
・第6回新建賞・大賞を受賞して /本多昭一
・第7回新建賞・大賞をいただいて /萩原幸
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・新建のひろば
・第26回全国研究集会(奈良)お知らせ
2008年7月号(No.368)
特集 若者たちはいま
5月号「いま元気な会社」の続編です。「若手はどんなことをやっているのかな」という(ベテランからの)声が特集の出発点でした。
新建の取り組みは40年に近づき、会員の中でのベテランと若手が占める割合、果たす役割も変化しており、世代交代も一つのテーマになってきています。今回は建築とまちづくりの分野で積極的な活動を展開する若手のみなさんに登場をお願いし、それぞれの実践を、取り組みの経緯や今後の展望などと合わせて紹介していただきます。具体的には、社会に出た大学OBが共通の問題意識の元に各自の実務を持ち寄り、つなげ、発展させる形で集団を立ち上げた取り組み、大学生がゼロから始めた地域とつながるまちづくり活動、経験という壁にぶつかりながら再開発に関する裁判で証人として原告住民を支援した経験などです。
ベテランの方にとっては若者の、若手の方には同世代の仲間の展開する積極的主体的な実践を知っていただき、皆さんの活動の刺激にしていただければと思います。
(特集担当編集委員 松木康高)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第07回 九月二十七~二十九日 ポッピ(続) /松岡宏吉
・忙中閑 規制と建築 /大石治孝
・主張 現在の戸建て住宅をいろいろな角度から見る /甫立浩一
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■特集・若者たちはいま (特集担当編集委員 松木康高)
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・まちの力活性化委員会
建築・まちづくりに関わる若手実務者集団の試み /益尾孝祐+野田明宏
・学生の自発的なまちづくり活動から得たもの
田原町は第二のふるさと /馬場麻衣
・大阪都心で活動する
地域に根ざした新たなネットワーク丁稚場 /『建築とまちづくり』編集委員会
・二子玉川再開発に関する裁判での経験 /高本直司
・建築運動組織の世代交代・後継者育成 /本多昭一
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・河原のまちの記憶 001 まちの状況 /新井信幸
・シェルターの意味への反論 /松井昭光
・新建のひろば
・東京中央郵便局庁舎の保存問題に関する見解 /新建東京支部幹事会
・第26回全国研究集会(奈良)お知らせ
2008年6月号(No.367)
特集 高齢者はどこに住まうのか
高齢者専用賃貸住宅(高専賃)や高齢者向け分譲マンションなど、高齢期を迎えた団塊世代を当て込んだような民間企業の売り込みが目立つ。病気や障害を持った高齢者が自宅での生活が厳しくなった時、これまでは施設へ入所するくらいしか選択肢がなかったが、これら最近の施設は高齢者の住まいに関する選択肢が増えたように見える。市場供給に頼るのではなく、自分たちで建設しようという動きもある。
住まいとしての質、金銭的条件などを詳しく見ていくと、高齢者が現在置かれている状況、そしてこれからの高齢者である私たちにとっての社会福祉が見えてくる。
国の施策を見れば、補助金を削減し、新規施設は建設しないという方針になっている。無駄な土木工事を減らす必要は疑いないが、老人ホームなど定員を超えるほど多数の入所待機者がある施設を、もう建設しない、後は民間任せというのでは、福祉施策の放棄と言うに等しい。介護保険や後期高齢者医療制度の導入もあり、高齢者世代の医療福祉費用を公的に保障せず、個人に押しつけようとする行政の意図はあまりにも直截的だ。
医療にしても居住にしても、高齢者の生活全般を支える根拠となるものは法律であり、国の政策である。そしてそれらにより実現する健康で文化的な生活は、憲法で保障された高齢者の権利である。老人福祉法、介護保険法、後期高齢者医療制度など、年々新たな制度が生み出され、改訂され、改変されていく。個人の負担が増えていくこうした状況の中でも、高齢者も生活しやすい住まい・施設・まちづくりに取り組んでいる現場をレポートする。
(特集担当編集委員 桜井郁子)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第06回 九月二十七日 ポッピへ /松岡宏吉
・忙中閑 美学革命 /大石治孝
・分譲マンションの「監理者」は誰だ /大槻博司
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■特集・高齢者はどこに住まうのか (特集担当編集委員 桜井郁子)
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・高齢者自らが生みだす地域の安全・安心 /浜岡政好
・民間賃貸住宅における
高齢者のための居住支援の取り組み /鈴木雄二
・地域の居間「たまりば」の取り組みについて /尾鍋昭彦
・プライバシーと助け合いの安心住宅
-デンマークのシニア向けコ・ハウジング事例 /上野勝代
・コーポラティブハウスの協同居住福祉住宅をつくり、
高齢者も障害者も健常者もみんなで一緒に住み合おう /村山裕一
・グループリビング見学記 /久守一敏
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・新建のひろば
・建築とまちづくりセミナー2008 (軽井沢) お知らせ
2008年5月号(No.366)
特集 いま元気な会社
バブル崩壊以後、前途多難な日本経済。その中で一部IT関連企業の急成長は目を見張るものがあります。しかし私たちの生活基盤に近い住宅関連産業は、好不況さまざまな様相を呈しているのが現状です。
今回の特集は、その中でも業務の基盤をしっかりと持ちながら、なおかつユーザーとの接点に企業努力を続けている会社に焦点を当て、その元気を学んでいこうというものです。
高齢社会対応、住宅づくり、コミュニティづくり、環境共生、資源活用、山育て、人育て......などがキーワードとなっています。
(特集担当編集委員 丸谷博男)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第05回 九月二十六日 アレッツォ(続) /松岡宏吉
・忙中閑 造東大寺 /大石治孝
・主張 地球温暖化の防止について /高橋偉之
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■特集・いま元気な会社 (特集担当編集委員 丸谷博男)
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・《インタビュー》人々が住み続けていくまちをつくる 相羽建設株式会社 /迎川利夫
・《インタビュー》価値観を育み、マーケットを創造する 株式会社リブラン /鈴木雄二
・くらしの安心ネット&ヴィータの挑戦 /伊藤誠一
・人間だったら人間らしい当たり前の生活を実現する
―「(株)志援」代表・後藤英樹さんによる介護と福祉の展開 /『建築とまちづくり』編集委員会
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・新建のひろば
・建築とまちづくりセミナー2008 (軽井沢) お知らせ
2008年4月号(No.365)
特集 住宅設計・現在の課題(東日本編)
2006年より日本は人口減少・少子高齢社会となりました。今後もしばらくは人口は減少を続けると予想されます。戦後、主に高度成長期に急増した都市労働者への住宅需給、そしてバブル崩壊後まで続いたニュータウン開発なども、その方向を転換させています。もちろん格差社会が進むとするならアフォーダブルな住宅供給は今後も必須の政策となるべきものです。しかし一方で、21世紀は既存の住宅をストックとして生かすとともに、新規建設でも眼目は量的充足ではなく、個別住宅や住宅地全般のクオリティが求められてくるだろうと考えます。
さらに、自然環境や社会状況から鑑みて、住宅建築にとっては前世紀とは違った多くの新しい課題が到来しています。介護や福祉などケアへの対処、崩壊一方だったコミュニティに対する新しい住宅のありよう、伝統的関係から変化しつつある家族像と住宅との関係、環境少負荷・循環社会を担う木造住宅の位置づけ、文化と風土性を担ってきた建築術への視点・・・・。いずれもこれからの住宅にとって心に留め置かなければならない課題です。
今回の特集では主に住宅設計に取り組んでいる東日本の新建会員に、最近の住宅づくりで考えていること・気がついたことなどを縦横に語ってもらいます。今後の住宅づくりのヒントになることを期待します。
(特集担当編集委員 林工)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第04回 九月二十五~二十六日 アレッツォ /松岡宏吉
・忙中閑 清らかな意匠 /大石治孝
・主張 住まい=シェルターの意味を問い直す /片方信也
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■特集・住宅設計・現在の課題(東日本編) (特集担当編集委員 林工)
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・地球と家計に優しい家づくり /稲見公介
・住む人にふさわしいデザインを探る /加瀬澤文芳
・地域型の住宅づくりをめざして /福田啓次
・『壇流クッキング』から住宅づくりを読む /小澤典仁
・現在住宅設計の課題 /『建築とまちづくり』編集委員会
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・新建のひろば
2008年3月号(No.364)
特集 リノベーション・コンバージョン本番!
ストックの時代といわれてから久しいが、コンバージョンやリノベーションによって建築ストックを本気で活用する時代がいよいよやって来た。これからの社会の課題である都市空間の再編において、スクラップ&ビルド型の再開発と比べて、コンバージョンやリノベーションは明らかに利点を持っている。第一には床面積の増加がなく、縮小社会へ対応している、第二には資源やエネルギーの節約につながる、第三には街並みや地域の空間構造を壊さない、といった点である。
また、コンバージョンやリノベーションの設計では当然既存建築物の制約を受けるが、それが逆に新規設計にない空間の創造の契機となる。建築生産においても設計の分野でも、新築が主でストック活用は従という時代は終わった。
既にいくつもの実践が積み重ねられており、新たな可能性や実践上の課題も明らかになってきている。本特集ではコンバージョンやリノベーションに知見が深く、豊富な実践をお持ちの方々に現状の到達点を紹介してもらい、さらに進んだ将来を展望していただく。
(特集担当編集委員 鎌田一夫)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第03回 九月二十五日 モデナ(続) /松岡宏吉
・忙中閑 閑谷学校 /大石治孝
・主張 住生活環境における"他者"と"自者" /林工
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■特集・リノベーション・コンバージョン本番!(特集担当編集委員 鎌田一夫)
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・集合住宅のリファイン 居ながら改修の試み /青木茂
・求道学者リノベーションからの展開 /近角真一
・人口減少・少子高齢化社会の施設整備手法
リニューアル、コンバージョン /南一誠
・独身寮から共同生活型・賃貸マンション
「シェアプレイス」ができるまで /内山博文
・コンバージョンの経済学 /田村誠邦
・リノベーション・コンバージョンを手がけて考える /渡辺政利
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・面白かった本・気になる本 『景観保護の法的戦略』『違反建築ゼロ』
・新建のひろば
2008年2月号(No.363)
特集 新しいハウジングの方向
新たな住宅供給やハウジングが困難に陥っている状況の下で、受容者の要求に沿いながら、長期に使い続けられる可能性を持つ魅力的なハウジングが、試行的に進められつつある。そのような民間開発者・工務店の努力を拾い上げ、これからの住宅・まちづくりの可能性を探る。
(特集担当編集委員 竹山清明)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第02回 九月二十四日 モデナ /松岡宏吉
・忙中閑 石もまたかわいい /大石治孝
・主張 「平和」を望む人々を新建に /三浦史郎
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■特集・新しいハウジングの方向 (特集担当編集委員 竹山清明)
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・欧米をモデルにした新しいハウジングの方向性
五人の偉人たちの示した方向へ向けての取り組み /戸谷英世
・マーク・スプリングスのデザイン・ディレクション デザインの方向性とその背景 /澁谷征教
・小さな工務店の挑戦 /岩本愛一郎
・こだわり続けた住まいづくり /東作司
・まちづくりは小さな世界づくり /大場祐子
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・新建のひろば
・葦ペンで描く福岡の風景12 /中村洋一
2008年1月号(No.362)
特集 持続する建築とまち
戦後の日本住宅は、30年足らずで壊されて建て替えられることがとても多い。時代の価値観に合わないこと、社会的・経済的な変化に対応できていないこと、そして”老朽化”である。”老朽化”では設備的なインフラが更新できなかったり(それを見越してつくられていない)、手を入れて使い続けることがとても出来ない粗雑なつくり(耐震性の著しい不足等)などが問題となっていて、長持ちしないという結果になる。また、開発による地上げの結果、まだまだ使える既存の住宅がクリアランスされてしまうという結果も頻繁に繰り返されている。
住居が長持ちし、まちを人々の暮らしとともに時間をかけて綴っていくためには、安定した居住という価値観と、それを補償する持続的な産業文化構造が必須である。
戦後の日本では、営々と時を重ねてきた建築や町並みが「近代化」の旗印の下に多数破壊されてきた。しかし、そうした中でもその価値を磨き続けてきた建築や町並みが今でも存在する。そうした地域の経験が広く知られ、各地でそれに学ぶ動きが起こることに期待したい。そられ貴重な経験と積み重ねが次代の日本の将来を紡いでいくに違いないと確信し、報告をお願いしたものである。
(特集担当編集委員 丸谷博男+林工)
・70歳のイタリアひとり旅-やぶにらみ比較都市論
第01回 九月二十四日 ミラノ /松岡宏吉
・忙中閑 坐漁荘の日々 /大石治孝
・主張 メーリングリストを活用して建築とまちづくりの議論をしよう /本多昭一
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■特集・持続する建築とまち (特集担当編集委員 丸谷博男+林工)
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・新春インタビュー 持続するまちの魅力と元気はどこにあるか /鈴木輝隆
・まちづくり -谷中の育て方の持続性 /手嶋尚人+武藤歌織
・持続するまちづくりを考える 飛騨古川の経験から /直井隆次
・美しい景観はシマ(まち)を持続させる /上勢頭芳徳
・小樽 -繁栄と衰退の歴史に学ぶ 「歴史・文化」活用の観光振興 /藤本哲哉
・栗と北斎と花のまち 信州小布施のまちづくりの今 /市川義雄
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・誌代の改訂と年間11回発行のお願い/購読・普及の呼びかけ
・新建のひろば
・2007年第7回新建賞
・今回の新建賞について /三沢浩
・新建築家技術者集団第26回大会報告
・新建築家技術者集団第26回大会決定
・葦ペンで描く福岡の風景11 /中村洋一