発行月 | 通算 | 特集 |
12月号 | No.328 | 生業と地域・まちづくり その5 地域資源と観光 |
10/11月号 | No.327 | 職人が育つ環境をつくる |
9月号 | No.326 | 生業と地域・まちづくり その4 商業文化とまちづくり |
8月号 | No.325 | 自治体技術者にいま何が可能か |
7月号 | No.324 | ストック時代に入ったマンション |
6月号 | No.323 | 生業と地域・まちづくり その3 地域の教育力/学校の地域力 |
5月号 | No.322 | シックハウス法で健康な住まいは手にはいるか |
4月号 | No.321 | 生業と地域・まちづくり その2 地域資産としてのまち工業 |
3月号 | No.320 | 住まいづくりは今どこへ――住宅建築家10人に聞く |
2月号 | No.319 | 生業と地域・まちづくりその1 農林漁業と地域・まちづくり |
1月号 | No.318 | 市民が求める建築デザイン |
2004年12月号(No.328)
特集 生業と地域・まちづくり その5 地域資源と観光
現代の観光は、テーマパークに代表されるエンタテイメントがその主流となっているかのように見える。それは人々の感覚的好奇心を刺激し、一過性の快楽を提供する。しかし、その提供には巨大な資本力が必要で、地域コミュニティ規模での穏やかな取り組みとはほど遠い。
一方で、派手さはないものの年間一〇〇万人を越える観光客を迎えるような町々もある。そうした地域の特徴は、奇勝や温泉などの自然資源、工芸品や農林産品などの伝統産業、あるいは町並みや地場の風俗などの社会生活そのものが、観光と密接に結びついているところにある。資本力はなくともこうした地域資産を十分に活用した慎ましくもたおやかな取り組みが、過剰な刺激とは別次元の魅力を湛えて人々を惹きつけている。
政府は観光立国を宣言し、「観光」は大きな転機に立たされている。宴会をあてこんだ旧来のスタイルだけでは観光地としての求心力はすでにない。観光の提供側では世代交代も進んでいる。経営力と企画力、そして人々を癒しまた明日の活力を生み出すような“次代の観光”が求められている。
当然ながらそれは、観光客だけでなくその地域をも元気づけるものとしてあらねばならない。地域ベースで、地域主体で、地域資源を生かした観光まちづくりが求められている。
本特集では、地域住民の生活環境やライフスタイルなど、地域づくりと観光とが一体となり、温かい心で来訪者を町ぐるみで迎えている観光地、新たな資源の発掘に取り組む人々、一過性ではなく持続性のある観光まちづくりを進めている事例に注目し、課題と成果を検証していく。
(特集担当編集委員/桜井郁子)
特集■生業と地域・まちづくり その5/地域資源と観光 |
特集 職人が育つ環境をつくる
長期にわたる経済不況で若者の就職難が続いている。また多様な価値観のもとに職業に対する考え方も大きく変化している。こうした中、定職に就かないフリーターが一つのライフスタイルになっている。
一方で、中学生の将来なりたい職業として大工があがるなど専門技術収得に対する意欲や憧れもあらわれ、伝統的な職人技を学ぼうとする若者が静かにではあるが増えつつある。
大工・左官・経師・指物など、建築界の職種は多彩である。専門分化の進んだ家具・工芸の世界になればその数はさらに増える。
近代化がますます速度を上げて進行する現代社会においては、社会的経済的基盤を喪失して消えていく伝統職種も多いが、環境共生・循環社会が目指されなければならない新世紀には、身近でローテクな技術の利用――職人の世界――は一つのあるべき方向としてあらわれている。
今特集では、技術の消失に抵抗しながら若い芽を育てようとする各地各種の試みを取り上げ、建築界での職人の位置づけやあり方に焦点を当てようと思う。
(特集担当編集委員/丸谷博男+林工)
特集■職人が育つ環境をつくる |
特集 生業と地域・まちづくり その4 商業文化とまちづくり
年間特集「生業と地域・まちづくり」第4弾は「商業文化とまちづくり」と題して、関西を舞台に、地域に根づき、地域を担い、地域に支えられる商業文化を取り上げる。
マス・セールス、郊外型ショッピングセンター、駅前大規模再開発、ディスカウント・ストア……。20世紀高度経済成長下の商業活動は、大量生産・大量消費・大量廃棄といった社会システム、生活スタイルを築き上げ、それらに支えられてきた。大型商業は地域の文化やまちづくりに関係なく、車の接近性や大型化による集客性、独自の商品企画と消費欲を煽る大量宣伝を追求してきた。結果として、資本力の弱い地域に密着した商店街が衰退し、昨今はそれらへの反省から中心市街地再生が唱えられている。駅前再開発ビルでの大型店の撤退、郊外の
大手スーパーや百貨店の撤退が相次ぎ、地域のまちづくりに大きな影響を与えている現状では、経営戦略上採算が合わなければ地域やまちづくりに関係なく撤退し、別の立地場所を追い求める経営効率追求型を認めていることになるのではないか。
人口減少、少子高齢化、環境共生型社会を背景とした21世紀のまちづくりには、地域性、個性、本物志向、持続性などが求められている。
地道に商業活動とまちづくりを展開し、時代や地域の変化に対応しながら、地域とともに生き残ってきた商店街、まちづくりと一体となって活動している商店街、地域文化の一翼を担い地域ブランドを形成している商店街がある。
これからの商業を担う地域密着型の商業や文化活動を関西を中心に追跡してみたい。
(特集担当編集委員/三住剛)
特集■生業と地域・まちづくり その4/商業文化とまちづくり |
特集 自治体技術者にいま何が可能か
地方の時代、地方分権と叫ばれて久しい。しかし自治体にとっては「財源なき分権」であり、さらに三位一体改革による補助金・交付金等の削減による自治体破壊、自治体リストラとも言うべき市町合併の押しつけ、バブルのツケをバブルの再現によってグローバルな都市間競争の「勝ち組」を狙う「都市再生」、またそのツケとしてのさらなる地域格差拡大と地域コミュニティ破壊、といった問題に直面している。原因を不問にしたままの急速な少子高齢化や地球環境問題、自己責任を強調するばかりで一向に進まぬ防災対策や公的個人補償問題等々、国と自治体を巡る焦眉の課題もまた多い。
にもかかわらず、「市場原理の導入」をテコに不要不急の大型開発やハコモノづくりに邁進し、福祉・教育切り捨てや人員削減という「行革」を政策的に進める自治体は、その公共性を投げ出しつつあるように見える。職員の中には全体の奉仕者として住民参画条例などに見られる住民自治の確立・発展に向けた努力も見られはするが、行政の「自助・自立」や「法治主義」の論理に押し切られ、技術職員の中にも権威的テクノクラート化が進行している。
一方、こうした状況の中でも、新建の理念を支えに地域的コンテクストの中での地道な活動を通じて、コミュニティアーキテクト、コミュニティプランナーとして地域に期待され、一定の役割を果たしてきた事例も多々ある。
今求められているのは、新自由主義的な競争に勝ち残るナンバーワンではなく、地域の固有性に立脚したオンリーワンを目指す自立的創造的自治体像であり、またそれを実現するのもグローバルなテクノクラートではなく、コンテクスチュアルなコミュニタリアンであるだろう。各地の事例からその可能性を探ってみたい。
(特集担当編集委員/黒田達雄)
特集■ストック時代に入ったマンション ストック時代の意味/松本 恭治 |
特集 ストック時代に入ったマンション
今ある建物を改良しながら豊かに効率的に利用する、つまりストックを重視する方向へ育ってきた幹と、新しい芽を探ろうという特集です。
全国でマンションが500万戸に迫ろうという時代です。賃貸まで入れた集合住宅という範疇でなら、都市部では戸建て住宅よりも多数になっている地域がたくさんあります。
住宅政策としてのマンションの評価は様々ありますが、住んでいる人の生活の器であるマンションは守って発展させていかなければなりません。そのための建築関係者の役割は大きなものがあります。
国でもマンション問題の解決のためにとして「マンション管理適正化法」「マンション建替え円滑化法」「区分所有法改定」の法整備、さらに国交省による「標準委託契約」「標準管理規約」の策定と、マンションに関する施策が進んでいるように見えます。しかし、これらははたして本当にマンションのためになっているのでしょうか。掲げている目的と違ってマンション住民の利益を損なうような方向に進んでいる例もなくはないからです。
本特集では、マンションをはじめとする集合住宅について、現状と問題点、展望、長寿化や再生へのヒント・アイデア等を、研究者、行政、管理組合団体、居住者、マンション管理士、福祉関係者など、様々な角度・立場から述べていただき、「ストック時代」にふさわしいマンション運営、管理の一助にしたいと思います。
(特集担当編集委員/千代崎一夫)
ストック時代の意味/松本 恭治 |
ランドスケープの昨日・今日・明日 16 日本庭園/浅井 義泰 |
新建のひろば |
特集 生業と地域・まちづくり その3 地域の教育力/学校の地域力
今年の本誌の年間テーマは「生業と地域・まちづくり」である。教育は地域の生業というわけではないが、地域に根ざしながら地域性を越えようとする人々の営みであった。地域の発展と教育は切り離せない関係にあり、その象徴は学校という教育施設であった。しかし、地域社会が希薄になる一方で情報化が進む今日では、地域における学校の役割や位置に明らかな変化があらわれている。本特集では学校などの教育施設で行われる教育にフォーカスし、地域・まちづくりとの関係について、以下の各ステージにおける様々な試みを取り上げた。
第一は、学校の運営や施設を地域に開放し、住民の様々な活動の拠点として活用する試みである。
第二は、学校を新設したり、学校を誘致することで地域の産業や文化の活性化を図る試みである。
第三は、地域に残る遺産や自然を教育の場としてブラシアップし、歴史や風土を学んでいこうとするエコミュージアムの様な試みである。
文化創造を特殊な階層が担った前世紀までの社会は大きく変りつつある。市民が文化創造を担うこれからの時代にあって、教育が地域・まちづくりにおいて果たす新たな役割を展望したい。
(特集担当編集委員/鎌田一夫)
学校と地域社会――そして、地域社会と学校/上野 淳 |
ランドスケープの昨日・今日・明日 15 しぜん空間/浅井 義泰 |
面白かった本・気になる本 『都市を保全する』『都市を構想する』『写真な建築』 |
新建のひろば |
特集 シックハウス法で健康な住まいは手にはいるか
03年7月に建築基準法(シックハウス法)が改正、施行された。化学物質の健康への有害性を十分検証しないまま、利便性、経済性さらに利潤を追求してきた建設業界に対して、市民の強い要求で実現したものであった。
法律の当初の趣旨は、人の健康に有害な化学物質を私たちの生活環境からなくすことにあったはずだ。しかし、改正された法内容は、化学物質を含む建材の一部利用を許しながら強制機械換気を事実上義務づけるなど、その実効性が当初から疑問視され、その矛盾点も指摘されてきた。「人の健康と安全を守る」ことを基本とした対策でなければ、国民の要望に真に応えることにはならない。
そもそも建物、とくに住まいにおいては、伝統的な民家にみられるように、地域の木、土、紙などの自然素材を利用し、当然のことながら自然換気を十分に考えたつくり方をしてきた。60年代に新建材が大量生産されて以降、私たちの暮らしが大きく様変わりし、工業化が急速にすすむ中、「地域の自然と共に生きる」というそれまでの原則が変わったのである。
今回の法改正は、この大原則を考えるきっかけになったであろうか。先に建築基準法は仕様規定から性能規定へと大きく変わった。その中でシックハウス法だけがなぜ実質的に仕様規定になったのか。このことがこの法律の意味を問うているように思えてならない。
法律は成立すれば一人歩きをする。現場では有害建材とされたランクのものは事実上使用されないという現象がでている。生活者のことを考えれば当然のことである。であるならば、なぜ有害物質のすべてを使用禁止にしなかったのか。
この特集では、シックハウス法の是非を問うとともに、そもそも健康な建物とは何かを考えていきたい。
(特集担当編集委員/細野良三・飯島晃子)
化学物質と室内環境/池田 耕一 |
ランドスケープの昨日・今日・明日 14 こうえん空間/浅井 義泰 |
ワーク&ワーク新建 87 自然素材の家(雪国小千谷の家)/片桐 三郎 |
新建のひろば |
特集 生業と地域・まちづくり その2 地域資産としてのまち工業
都市を形成する「まち」の多くは、その中に町工場に代表される生産の現場を抱え込んでいた。日常的な生産が「まち」の像を形成してきたとも言える。そうした生産の現場は産業構造の変革によって多くが消滅してはいるが、さまざまな地域、とくに下町を形成する地域にはまだまだ多くの生産の現場が残っている。しかし、バブル経済崩壊後の生産の現場の衰退は、まちそのものの衰退につながっている。町工場跡地に大規模住宅を建設し新たな住民を呼び込もうという事業は常套手段となっているが、それはまちを構成するさまざまな主体の多様性、持続可能性を縮めてしまう。
新たなまちづくりでは、工業もまた地域に密着し地域定住の事業体として、積極的にまちに関わろうとしている。民間連携、官民の協働、NPOのような中間主体が関わるもの、さらには大学に蓄積された頭脳と町工場の高度な技術をコラボレートさせる産官学共同のプロジェクト等、さまざまな試みが始まっている。一方、かつての都市内工業の遺産を、人と空間を生かしながらサステイナブルなまちづくりへと積極的に使っていこうとする試みもある。
地域にあるさまざまな生業が集まって町ができた、そんな中から、今新たに都市内工業の再興を通じてまちづくりへと向かうまちを紹介したい。ネットワークやコラボレーションを通じて地域に根ざした新たな姿を模索する活動は、生業としての都市内工業と地域との次なる関係を示してくれるだろう。
(特集担当編集委員/大崎元)
生業とまちづくり/永山 利和 |
ランドスケープの昨日・今日・明日 13 のう空間/浅井 義泰 |
ワーク&ワーク新建 86 はまなす苑分場はまゆう/西條芳郎・西條由紀子 |
景観法に対する見解/新建築家技術者集団政策委員会 |
特集 住まいづくりは今どこへ――住宅建築家10人に聞く
与えられた中から比べて選んで決めていく住宅、性能評価を重視した住宅、売るためにデザイナーを起用したデザイン住宅など、住宅を供給するメーカーや建売分譲会社の規格化商品化された住宅が多様な形で販売されています。ところが、このような住宅に飽きたらず、新しい住宅建築のあり方を模索する住み手と、その要望にこたえようと奮闘する建築家達がいます。
住み手や木材生産者、施工者と設計者が共同して住まいをつくっていく取り組みは各地で広がっています。また、住居改善や民家の再生、専門家や住み手のネットワークなどの活動も活発に行われています。これらの取り組みは住まいを住み心地のよいだけの商品としてとらえるのではない、つくる過程を楽しんだり、暮らしていく中でつくり込んでいくなど、人間としての喜びや暮らしの豊かさを実感しようとするものです。
このような住み手を主体とした住みごたえ、住み甲斐のある住まいづくりを積極的に進めている建築家を紹介します。
(特集担当編集委員/光田康宏)
【質問】
次の中から3つほど選んでお答え下さい。
・住み手の要望を聞くとき注意していることは?(住み手の要求をどうとらえるか)
・住み手との関係づくりで注意していることは?(住み手との関係をどう考えているか)
・住宅をデザインするとき注意していることは?(住宅のデザインとは何か)
・これから求められる住宅は?(住宅計画をどう追求しているか)
・まちなみをどのように意識してデザインをしていますか?(個々のデザインとまちなみ景観について)
・施工者や木材生産者との関係はどのようですか?(住宅生産(工務店、流通など)における位置づけ)
・宣伝はどうしていますか?
・あなたの求める家族像は?
大野邸――民家再生から住まいを考える/大沢 匠 |
ランドスケープの昨日・今日・明日 12 けいだい空間/浅井 義泰 |
私と建築運動 5 建築運動と民主主義の私の軌跡/松井 昭光 |
新建のひろば |
特集 生業と地域・まちづくりその1 農林漁業と地域・まちづくり
現代の都市生活から次第に遠のいてしまった「生業(なりわい)」という言葉。それでも産地に行けば、まだまだ生業はある。しかしその生業も専業ではなくなりつつあり、さらには年寄りの仕事として後継ぎのいない生業も多い。また、生業自身も「高齢化」が進み設備投資もままならず、世の中の動きからは自ずとはずれていく傾向にある。
いわゆる地場産業というものの多くが衰退している現代、あらためて生業と地域に注目してみようと思う。これが今年の連続特集テーマである。
第1回 農林漁業と地域・まちづくり
第2回 都市内工業と地域・まちづくり
第3回 教育と地域・まちづくり
第4回 流通(商業)と地域・まちづくり
第5回 観光と地域・まちづくり
第1回の今回は、一次産業に焦点を当てる。循環型社会の必要性が叫ばれて久しいが、自然を相手にする一次産業は社会にとって重要な役割を果たす。それが地域と結びつき、生業として豊かに成り立つ地域を見てみたい。そこで露わになってくるのは、生活の延長線上にある地域づくりではないだろうか。
(特集担当編集委員/丸谷博男)
農林漁業と地域・まちづくり/丸谷 博男 |
ランドスケープの昨日・今日・明日 11 にわ空間/浅井 義泰 |
ワーク&ワーク新建 85 高齢者向け優良賃貸住宅「みどり園」/小幡 栄 |
新建のひろば |
特集 市民が求める建築デザイン
日頃頭の隅にはあっても、正面切ってなかなか論じられることのない「建築デザイン論」をあらためて問いたいと思います。
その目的は、現代の都市や社会に有効で価値のある建築・まちづくりを進めるためです。そのような優れた建築・まちづくりを進めるためには、市民的共通認識や理論、あるいは思想の存在が必要不可欠であると思うからです。
残念ながら、現在の我が国の街並みや建築デザインは、世界にもまれなほど混乱した醜いものです。そしてその混乱した否定的な有り様は、「社会的に承認された建築・まちづくりに関する常識や論理、あるいは思想が存在していない」ことが基本的な原因であると思われます。
これまで建築専門家の間で様々な建築論らしきものが語られてきました。しかしそのほとんどは個人的な主張でしかなかったと思います。けっして社会的な影響や意味をもつものではありませんでした。
今回の「建築論」特集は、優れた街並みや建築デザインのあり方の望ましい方向性について、国民や専門家の間で議論を拡げ、共通の認識や思想が形成できる出発点となるような「建築論の萌芽」に陽を当てることを目的にしています。
その具体的な内容は次のような内容のいくつかを含んでいると考えられます。
▼「市民が望む」美しく使いやすい建築のあり方を考える
▼「市民が望む」美しい街並み景観づくりの条件を考える
▼建築論を市民主体の立場から組み立てる
▼建築・まちづくりの精神的・文化的役割を掘り下げる
▼市民と建築家の望む建築感の違いを把握する
▼モダニズム建築の限界と可能性を考える
以上のような要素を上げておきますが、まだまだ課題はたくさんあります。時代は地球環境時代、持続する社会が大きなテーマとなってもいます。戦後の日本はスクラップアンドビルドの連続でした。それでは、いい街並みや安定したコミュニティの醸成は不可能です。そのような意味からも、あらためて「市民が求める建築デザイン」の合意形成が必要なのです。
(特集担当編集委員/竹山清明)
住まいづ・まちくり小論──経済学の立場から/山田 良治 |
ランドスケープの昨日・今日・明日 10 ひろば空間/浅井 義泰 |
面白かった本・気になる本 |
新建築家技術者集団第24回大会報告討議のまとめ/24大会期全国役員/特別決議新建のひろば |