2019年
5月
22日
水
日時:2019年5月22日(水) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
文京区の案件では借地から土地所有への転換に不安が強く、結論は未定ですが、都の安全条例が住み続けようとする人にとって建て替えの障害になっていることも事実です。また、ブロック塀に関する案件がいくつか報告されました。大阪北部地震でのブロック塀倒壊を受けて、多くが境界上に置かれているブロック塀の安全対策についての隣家相互の了解不足、業者によるいい加減な改修事例、ずっと昔に置かれた官民間のブロック塀にどうやって避難路を確保するのか、というような、不安をあおりつつ方法論のない一般論の弊害が個々の現場に現れてきています。その他では、市役所建替え問題、古い開発住宅地の空家空地問題と地方都市での空家問題への取り組み、すでに一定の時間が過ぎるようになった高層マンションでの施工問題の発現など。相談に関する組織の形態についても議論されました。
2019年
4月
15日
月
日時:2019年4月15日(月) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
相談メンバーのもとに、耐震診断をきっかけにして文京区にずっと住んできた人からの相談が持ち込まれました。育ってきた借地を購入するか売却するかの方策についてです。地主が不動産業者に底地売買を予定しているけれど、都心ではあるが道路付けが悪く、住み続けるなら購入してほしいといわれて、買うのが良いか借地権を売る方が良いか・・・。一緒に住む家族のいない人がどのようにすれば都市に住み続けられるのか、というこれから続々出てくると思われる課題の縮図ともいえます。小さな土地ではあるけれど都心にあることから、土地を購入して賃貸住宅を併設しての建て替えによるリースバック、あるいはリバースモゲージなど、可能性と現実の限定条件とのせめぎ合いを調停する多様な技術が求められます。相談メンバー各自の専門性がそのつなぎになれば、と思います。
もう一つ、団地分譲住宅の管理組合が隣接する部分土地を購入できないか、ということについてです。通常の管理組合では資産を持てないけれど、法人登録すると可能であること、法人化は空室の独自運営などにも有効であること、しかし、企業化することは組織のあり方や責任体制が組合とは異なることなど、これまでの居住の共同運営とは異なる視野が必要とのこと。今後の動きに注目です。
2019年
2月
27日
水
日時:2019年2月27日(水)
会場:3月に解体される50年以上前の古いタイプの母子生活支援施設(旧母子寮)
主催:新建東京支部
たまたま知り合いになった母子生活支援施設(旧母子寮)の方から、3月に解体される50年以上前の古いタイプの母子寮の見学にお誘いいただいたので、都合のつく杉山さん、新井さん、大崎と、社会学で女性の貧困を研究する丸山さん、婦人保護施設職員の矢島さんの5人で見学してきました。かつての母子や女性にまとわりついてきた視線がそのまま建築空間に写像されています。それでも施設では様々な工夫で新しい視線、例えば「更生保護」から「保護支援」、そして「生活回復」といった時代ごとの視線に応えようとしてきていました。けれど、DV被害者の増大といった状況変化とともに、「地域に開かれた施設」という思いと外の目にさらされない「危険からの緊急避難場所」でなければならないといったダブルバインドにもとらわれています。建築のあり方はそうした課題にどこまで答えられるのか、大きなアポリアを垣間見ることになりました。けれど、施設の皆さんからも、建築などの物的なありかたを考えていける専門技術との連携、議論の場を期待されていました。
これからも長く一緒に考えていけるようにしたいものです。
2018年
12月
18日
火
日時:2018年12月18日(火) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
2018年
11月
20日
火
日時:2018年11月20日(火) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
ブロック塀の相談が住まいまちづくりコープに持ち込まれてきました。今年の大阪北部地震で小さい子供がなくなったブロック塀倒壊は多くの人の意識を高めるとともに、塀設置の技術的基準のあいまいさもあって、不安もまた醸成したようです。特に敷地境界の中心線上に置かれたブロック塀は長い期間のうちにその所有や責任範囲がわからなくなり、相互了解が相互不干渉に転嫁する場合も少なくないようです。どのようにつくられたのか、鉄筋は、袖壁は、といったことも分からなくなっています。今回の相談事例では高本さんが丁寧な対応をしてくれて「安心」を受け取ってもらえたとのことですが、ブロック塀の問題は今後もあり得ることなので、情報などを集めていきたいと思います。
その他の話題では、水害の被害判定に関して活動した経緯と、そうした災害被災への公的保険のあり方について、また、マンションでの高齢単身化に対する見守りのあり方と、それをも課題とした集合居住内での個住対策を資産管理を組み込んだシステムづくりとして考えていく方策について、などなど、話し合いました。
2018年
10月
11日
木
日時:2018年10月11日(火) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
2018年
9月
18日
火
日時:2018年9月18日(火) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
相談事例検討会 2018年9月“話題になったこと”
新井さんから、かつてUR都市機構(元・住宅公団)が手掛けた「民賃」のオーナーか
らの案件で、RC造バルコニーの劣化などに関する外部仕様の修繕あるいは改修につい
ての相談事例を報告してもらいました。かつてのRC集合住宅は防水端部の仕様も単純
で、常に目が届けばそれでよし、と考えられていましたが、実際には所有者の高齢化や
資金不足で放置されたままのことも多く、技術的な課題とともに社会的な課題も表出す
る場面となっており、今後も増えていく問題の先端ともいえそうです。
「全国」事務局に来た相談事例で、新潟県魚沼市の新築の小学校で、そのランチルー
ムでの湿気がひどく、床が濡れるなど衛生環境問題にもなっており、市議会でも取り上
げられているとのこと。相談体制が「全国」にないため、「東京」に情報が届いてきま
した。一つの課題は、大きな施設であり実施工事業者も調べているが理由が判明せず、
単に「見に行く」だけでなく、より専門的な科学的調査が必要と思われますが、そうし
た専門技術体制につながるルートが見出せないため、まずはそうしたルートを確保する
ことが先決と議論しました。もう一つの問題は、「全国」に対応しうる相談体制が確立
していないこと。これもまた大きな課題です。
10月も神田のCOMS HOUSE「都市まち研」で開催します。
2018年
7月
24日
火
日時:2018年7月23日24日(火 毎月第3月曜日定例) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
※日時・場所とも定例とは違います。ご注意ください。
「建まち」誌最新号にも話題に上っている十条駅前再開発に関してはこれといった動きはなく、今後も継続してみていきます。その他、30年前のマンションの大規模修繕などの話題が出ました。ここでも新たな課題として、居住者の単身高齢化が目立ってきているようですが、分譲されたマンションの単身高齢者への見守りや後見支援については、大きな課題として都市まち研でも追いかけています。孤独死にならないような見守りの現実的な難しさも話し合われました。
高齢者への要支援だけでなく、子供や女性などの社会的弱者への支援のかたち、さらには今回の西日本の災害で生死を分けた防災活動の実際など、テーマごとに連続して情報交換と議論をできる定期的な会合が持てないだろうか、ということが今後も継続すべき課題として議論されました。
8月は夏休みです。9月も神田のCOMS HOUSE「都市まち研」で開催します。
2018年
6月
26日
火
日時:2018年6月18日26日(火 毎月第3月曜日定例) 18:30~
会場:都市住宅とまちづくり研究会(千代田区神田東松下町33 COMS HOUSE2階会議室)
主催:新建東京支部
※日時・場所とも定例とは違います。ご注意ください。
いつものメンバーに新たな参加者が加わって、とても活発な議論ができました。
議題は、1.都計道路にかかっている土地の利用についての考え方(西東京市)。2.古くから借地借家の老舗商店に地主からの追い出しが起こって係争中の案件に対して、耐震の安全性をどの程度担保すれば営業を続けられるのかについての検討報告(中野区)。3.駅前の市街地再開発(北区十条)の事業決定に関わる経緯とその問題点に対していくつかの事例からの示唆ともに、地権者の意識について、あるいは地権者以外の人が情報を手に入れるにはどうすればよいのか、といった問題点を探りながら、事業反対の意識を継続していくことの難しさなどについて話し合いました。加えて、これまでの各地の市街地再開発事業の実際や街に対する影響と権利変換された後の店舗や居住者の生活継続に関する問題を客観的に知るにはどうすればよいのか、といった課題を今後も探っていきます。
来月も、神田のCOMS HOUSE「都市まち研」で開催します。
2018年
5月
28日
月
日時:2018年5月21日28日(毎月第3月曜日定例) 18:30~
会場:新建事務局(新宿区水道町2-8 長島ビル2階:江戸川橋駅神楽坂駅徒歩5分)
主催:新建東京支部
※メンバーの都合により、一週おくれの開催です。
議論としては、区画整理によってマンションが移転するという状況で、高齢化が進むマンション居住者の移転をどのようにして進めていけばよいのか、という相談事例の進行方向として、コーポラティブとサービス付き高齢者住宅の合築の検討が始まりました。地元の福祉に明るい人が協働者になってもらっているため、高齢者はもちろんのこと、子どもへの福祉事業(民間児童養護施設や子ども食堂などには公的資金も出るようになりました)の可能性もあるのではないかと、話題提供と議論をしました。
もちろん、高齢者の孤独死に端的にみられるように、一人暮らしや老々介護、そして「しまい方」を誰が担保するのかといった問題はとても大きく、松戸市常盤平団地への見学報告なども交えながら、共同居住場面での非共同生活に対する支援の方法論を考えていく必要性などを議論しました。都市まち研では今年度にそれに関する調査研究を行う予定とのこと。
もう一つは、ミニ開発に対する相談です。板橋区内の住宅地に3階建て小住宅8棟を住宅産業が計画分譲する(現在は解体工事中)という、これまでにも何度も問題になった状況ですが、地域内の結束も弱くなっていて、問題開発を放置してしまっています。「地区計画」を住民がつくっていくという方法もあり得ますが、どこまで可能かという問題があり、実行する場面設定については不透明です。
2018年
4月
23日
月
日時:2018年4月16日23日(毎月第3月曜日定例) 18:30~
会場:新建事務局(新宿区水道町2-8 長島ビル2階:江戸川橋駅神楽坂駅徒歩5分)
主催:新建東京支部
※定例の第3月曜日はメンバーの都合が合わないため、1週のばします。
議論としては、区画整理によってマンションが移転するという状況で、高齢化が進むマンション居住者の移転をどのようにして進めていけばよいのか、という相談事例をきっかけに、既存の集合住宅や団地、公営住宅などにおける居住支援の必要性が議論になりました。生活相談、福祉相談から相続や「しまい方」に至るまで、さまざまな窓口相談、派遣、出張相談などを実施する「居住支援法人」のような取り組みを、私たちも真剣にやっていかなければならないのではないか。建築のようなモノを扱う次元だけでなく様々な専門性を集めての居住支援のかたちを考えていこうという話になってきました。まずは、団地やマンションのような集合住宅で有効なプログラムをイメージしながら。
2018年
3月
19日
月
日時:2018年3月19日(毎月第3月曜日定例) 18:30~
会場:新建事務局(新宿区水道町2-8 長島ビル2階:江戸川橋駅神楽坂駅徒歩5分)
主催:新建東京支部
議論としては、前回に引き続いての木造耐火3階建てに関わる様々な技術的課題を手がかりに、都市の中での建築規制の現実との微妙なずれについて話し合いました。個別の建築技術の問題ではあるけれど、都市の形態を決めることにまでつながる課題でもあります。
また、集合住宅、特に分譲型の集合住宅に急に顕著になり始めた高齢化と空き家化について、相続や継承も合わせて、現実の場面に関わっているものがどのようなことができるのか、どのような居住運用のシステムを創っていかなければならないのか、などについて議論することができました。