タイを語る会 第2回
「コミュニティの徹底的な自己決定で進める スラム改善事業-タイのバーン・マンコン事業」
2021年12月6日に新建京都支部「遠くの会員リレートーク」で、タイのスラム改善事業バーン・マンコン事業の話をした。今回は、内容や取り上げるプロジェクトを大幅にリバイズドして再度バーン・マンコン事業の話をさせていただく。
バーン・マンコン事業は、タイの CODI という政府機関が実施している スラム改善事業である。
タイのスラムは、もちろん住環境が劣悪であるのだが、土地の不法占拠により形成されていることから、安定的な居住権を有していない。この事業は、安定的な居住権を確保するとともに、住環境を整備するものである。その大きな特徴は、コミュニティの徹底的な自己決定により事業を進めることである。
日本の視点から見れば、不十分な住環境整備レベルであるかもしれないが、コミュニティがまさしく主導的に事業推進することにより居住環境を自己運営できる能力を身に着けている。もちろん前提条件はかなり異なるのではあるが、日本のエリアマネジメントレベルよりはるかに高い住環境のコミュニティ共同運営が達成されている。いくつかの事例を交えながら、事業の成り立ち、コミュニティリーダーの言葉などを紹介し、「コミュニティの住環境自己管理運営能力の向上が今後の目指すべきまちづくりの姿ではないか」というメッセージを発出したい。併せて、巨大開発の一方で不十分なインフラ などのタイ・バンコクの光と影についてもお話しする。(石原一彦)
講師 石原一彦 (立命館大学特任教授)
日時 2025年6月11日(水) pm6:30-8:30
場所 ハートピア京都 第4会議室
〒604-0861 京都市中京区竹屋町通烏丸東入清水町375
TEL075-222-1777
Zoom 参加あり
参加費 無料
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