宮城県南三陸町 「避難住民が要望 全世帯同じ仮設住宅に 南三陸・平成の森」

避難住民が要望 全世帯同じ仮設住宅に 南三陸・平成の森

河北新報110516】宮城県南三陸町歌津の平成の森避難所(67世帯191人)の住民は15日、平成の森に建設される仮設住宅への避難住民全世帯での入居を求める要望書を町へ提出した。

佐藤町長に要望書を手渡す平成の森避難所の及川自治会長(中央)=15日午後、南三陸町の町総合体育館
佐藤町長に要望書を手渡す平成の森避難所の及川自治会長(中央)=15日午後、南三陸町の町総合体育館

 避難所自治会の及川均会長(63)が同町志津川沼田の町総合体育館を訪れ、佐藤仁町長に要望書を手渡した。
 要望書では同仮設住宅への全世帯入居を要望、「今後行われる別の仮設住宅の抽選会で当選しても全員がキャンセルする」とした。
 佐藤町長は「地元に残りたいという住民感情は理解するが、やむなく町外の仮設住宅へ行く人もいる。個別の避難所の要望に応えるのは難しい」と回答を保留した。
 及川会長は「コミュニティー維持のためには全員が同じ場所へ移ることが重要だ。仮設住宅での生活は長期間におよび、周囲の手助けが再起への力になる」と話した。
 町は仮設住宅への入居について乳幼児や要介護者などの優先入居を除いて抽選で決めている。
 平成の森には246戸の仮設住宅が建設される。7日に150戸分の抽選が行われたが、平成の森避難所からの当選は17世帯にとどまった。同避難所では14日の世帯主会議で全世帯入居の要望書提出を決めた。