岩手県釜石市 「待望の仮設飲食店街 復興へ本格オープン」

待望の仮設飲食店街 復興へ本格オープン

【写真=飲食店48店舗が入居する釜石はまゆり飲食店街の本格オープンをテープカットで祝う関係者】
【写真=飲食店48店舗が入居する釜石はまゆり飲食店街の本格オープンをテープカットで祝う関係者】

岩手日報120128】釜石市鈴子町の仮設飲食店街「釜石はまゆり飲食店街」が27日、本格オープンした。市内で唯一の仮設飲食店街で、同日までに居酒屋、ラーメン店など33店が開店。最終的に48店が軒を連ねる。同日は被災した店の再起を祝って住民約200人が訪れ、復興へ向けたにぎわいづくりに期待を込めた。

 大漁旗のはためく中、オープニングセレモニーが行われ、店主で組織する釜石はまゆり飲食店会の山﨑健会長が「たくさんの支援で開店にこぎ着けることができた。一丸となって一生懸命頑張っていくので、全国の方に来てほしい」とあいさつ。テープカットし、オープンを祝った。

 同飲食店街には、津波で全壊した同市大町の「呑(の)ん兵衛(べえ)横丁」をはじめ同日までに33店が開店。店主らは早速、店先にちょうちんやのれんを掲げ、客を笑顔で出迎えた。

 同市桜木町の男性(80)は「震災後、外食することがほとんどなかったので、オープンを楽しみにしていた。寒いので熱かんを飲んで温まって帰りたい」と笑顔を見せた。

 同市大町の店舗が全壊した小山重樹さん(61)は居酒屋茶夢を再開した。小山さんは「またお客さんに『いらっしゃいませ』と言えるのが涙が出るほどうれしい。街に明かりをともせるよう頑張りたい」と語った。