(2011/06/13 13:49), wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0456] 原発推進堅持/首相「エネルギー政策白紙から見直す」はどこへ?
> みなさま
>
> 京都支部の榎田です。
>
> 福島第一原発事故を受けて、菅首相は「エネルギー政策を白紙から見直す」と
> し、見直し作業を従来の経済産業省ではなく政府の国家戦略室で行うことにな
> り、6月9日に開かれた第9回新成長戦略実現会議で論点や検討体制が提示されま
> した。それによると新成長戦略実現会議の中に「エネルギー・環境会議」を設置
> し、「革新的エネルギー・環境戦略」の検討を行うとのことです。
>
> と、ここまでは良いのですが、肝心の原子力発電については、「安全性への挑
> 戦」として、
> ・原子力事故・安全の徹底検証
> ・最高度の原子力安全の実現
> を掲げ、原子力発電の縮小や撤退は検討課題にも入っていません。
>
> 自然(再生可能)エネルギーの実用化や発電・送電の分離などの論点も入っては
> いますが、これだけの事態を起こしておきながら全く何も変わっていないのは一
> 体どういうことでしょう。
>
> また、先週からドイツ・ボンで開催されている気候変動枠組み条約の特別作業部
> 会で、日本政府が温暖化対策として従来どおり原発重視の発言をしたため、環境
> NGOから「化石賞」(会期中、交渉で後ろ向きな発言をした国に毎日贈られる不
> 名誉な賞)が贈られたそうです。
>
>
> ■国家戦略室 新成長戦略実現会議
> http://www.npu.go.jp/policy/policy04/archive02.html
> *第9回会議の配布資料を参照
>
>
> これに対して「eシフト」や「環境エネルギー政策研究所」から意見が出されて
> います。
>
> ■eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会))
> 「勝手に密室で決めるのはやめてください! ~ エネルギー政策の中身はこれま
> での延長!?~」
> http://e-shift.org/wp/wp-content/uploads/2011/06/PressRelease10June2011.pdf(PDFファイル)
>
> ■環境エネルギー政策研究所
> 「国民の国民による国民のための原子力・エネルギー政策へ 『エネルギー・環
> 境会議』への『12の提言』」
> http://www.isep.or.jp/images/press/110611ISEPpress.pdf(PDFファイル)
>
>
> ----------------------------------------------------------------------
> http://www.asahi.com/politics/update/0605/TKY201106040549.html
> 朝日新聞 asahi.com 2011年6月5日
>
> ■原発推進姿勢を堅持 国家戦略室のエネルギー戦略素案
>
> (2011年6月5日1時38分)
>
> 政府の国家戦略室がまとめた「革新的エネルギー・環境戦略」の素案が明らか
> になった。東京電力福島第一原発の事故を受けた今後の政府のエネルギー政策の
> 方向性を表したものだが、「重要戦略」の一つに原子力を明記。事実上、原発推
> 進路線を堅持する姿勢を示した。
> 菅直人首相は、原発事故をきっかけにエネルギー政策を「白紙から見直す」こ
> とを表明。見直し作業は、エネルギー政策を担当する経済産業省ではなく、国家
> 戦略室が事務局の「新成長戦略実現会議」に移した。この会議のもと、国家戦略
> 相を議長とする「エネルギー・環境会議」を近く発足させる。ここには、民主党
> からは党成長戦略・経済対策プロジェクトチーム座長の直嶋正行元経産相が加わる。
> 国家戦略室がまとめた素案によると、福島第一原発事故を受け、「エネル
> ギー・環境会議」が「踏まえるべき基本方針は何か」としたうえで、重要戦略
> に、省エネルギー、再生可能エネルギー、電力システム、原子力など六つを列挙
> した。
>
> ----------------------------------------------------------------------
> http://jp.reuters.com/article/jp_quake/idJPJAPAN-21575920110607
> REUTERS 2011年6月7日
>
> ■発送電分離などエネルギー6分野で7月めどに論点整理=新成長戦略実現会議
>
> (2011年 06月 7日 22:10 JST)
>
> [東京 7日 ロイター] 政府は7日に開催した新成長戦略実現会議で、新し
> いエネルギー政策の策定に向けた議論を開始した。
> 発送電分離を含む電力事業形態のあり方や省エネルギー推進など6つの論点に
> ついて、今年7月をめどに基本原則と優先課題を設定する論点整理を行い、年末
> をめどに基本方針を打ち出す。玄葉光一郎国家戦略担当相が議長を務める「エネ
> ルギー・環境会議」を分科会として設置し、具体策の議論を進めることも決めた。
> この日の会議では「革新的エネルギー・環境戦略」の基本方針として、1)省
> エネルギー、2)自然エネルギー(再生可能エネルギー)、3)化石燃料の効率
> 的利用など資源・燃料、4)安全検証などを含む原子力、5)発送電分離など電
> 力システム、6)雇用創造などエネルギー・環境産業、の6つを重要論点と位置
> づけ、原子力発電所事故の発生以前から課題となっていた省エネと自然エネル
> ギー、資源・燃料などの効率化利用について、優先的に議論を進めることを決めた。
> 原子力と電力システム、エネルギー・環境産業の3つは、政府がこの日初会合
> を開催した原発事故調査・検証委員会の議論を踏まえつつ検討を進めるが、7月
> をめどにまとめる中間整理では「基本的に主な論点を整理し、政策の優先順位を
> 決める。その中で(発送電分離を含む)電力システムもある程度、課題整理だが
> 何らかの形で触れることになる」(平野達男内閣府副大臣)という。
>
> ----------------------------------------------------------------------
> http://mainichi.jp/select/biz/news/20110608ddm008010042000c.html
> 毎日新聞 毎日.jp 2011年6月8日
>
> ■新成長戦略実現会議:原発依存見直し着手 年末までに方針
>
> 政府は7日の新成長戦略実現会議(議長=菅直人首相)で、今後のエネルギー
> 政策を議論する「エネルギー・環境会議」の新設を決めた。東京電力福島第1原
> 発の事故を教訓に、原発に依存する現行政策の抜本的な改変に着手。電力会社の
> 地域独占の見直しや、発電部門と送電部門を分離する「発送電分離」、太陽光発
> 電など再生可能エネルギーの拡大策などを検討し、年末までに基本方針をまとめる。
>
> 菅首相は7日の会議で「エネルギーのパラダイム転換を実現する」と強調。玄
> 葉光一郎・国家戦略担当相を新設する会議の議長に決めた。今後の議論では、首
> 相が提唱する太陽光・風力など再生可能エネルギーの具体的な利用拡大策や、発
> 送電分離など電力供給体制の抜本的見直しまで踏み込めるかが焦点。
>
> 「発送電分離」は家庭や企業などに電力を送り届ける送電網を電力会社以外の
> 新規電力事業者に開放する意味があり、競争の活発化で、海外に比べて割高な電
> 気料金の引き下げにつながるとの期待もある。ただ、電力大手各社は組織解体に
> つながる「発送電分離」に強く抵抗しており、議論の行方が注目される。
>
> また、原発依存の見直しに絡んでは、海江田万里経済産業相がこの日の会議
> で、全国の原発が定期検査後も全面停止し、すべてを火力で代替した場合、燃料
> 費が今年度で約2・4兆円、来年度以降は年間3兆円超増えるとの試算を報告。
> 「国民負担増加につながる」と、脱原発に慎重な考えを示した。経済同友会の長
> 谷川閑史代表幹事も「原発が全面停止したら、電力供給をどう確保するのか」
> と、急激なエネルギー政策の転換に懸念を表明した。【宮島寛、野原大輔】
>
> (毎日新聞 2011年6月8日 東京朝刊)
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> 2011/06/13
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> 榎田基明 ENOKIDA Motoaki
> vdori.m@nifty.com
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