第3堤防より海側は非住居エリア 野田村の復興委
【岩手日報110729】第2回野田村東日本大震災津波復興計画策定委員会(委員長・堺茂樹岩手大工学部長、委員25人)は28日、同村野田の新いわて農協野田支所で開かれた。村は防潮堤の新設や盛り土など三つの堤防を整備し、堤防より海側は非住居エリアにするなど野田地区の方向性を示し、各委員は了承した。
村は中心部の同地区について3パターンの復興イメージ図を提案したが、三陸鉄道北リアス線と国道45号の位置は変更しない案を優先的に提示した。
同案では被災した防潮堤を撤去した上で、海岸沿いに防潮堤(第1堤防)を新設。同北リアス線と国道45号を第2堤防とし、内陸側は盛り土と防潮林で第3堤防とする。第2堤防の海側には津波防護壁の整備を検討する。
第3堤防より海側は非住居エリアとし、公園として活用。高台にある久慈工高周辺を市街化を促進する地域とし、非住居エリアからの移転先の一つと見込む。
村は1596世帯を対象にしたアンケート結果を報告。津波被害の大きかった南浜、旭町、前田小路地区などは半数以上が「安全な高台等への移転」を望んでいると説明した。
各委員は方向性を了承した上で、国道のかさ上げや水門の遠隔操作などを求める意見、要望を出した。8月下旬の次回委員会では、復興計画の素案をまとめる。村は9月上旬に住民懇談会を開催する予定だ。