菅首相「1000万戸に太陽光パネル」30年までに設置
【日経新聞110526】【パリ=永井央紀】菅直人首相は25日夕(日本時間26日未明)、パリ市内で開いた経済協力開発機構(OECD)設立50周年記念行事で講演した。今後のエネルギー政策について、原子力や化石燃料に加えて自然エネルギーも重視する方針を表明。「太陽電池の発電コストを2030年に現在の6分の1に引き下げ、日本中の設置可能な1000万戸の屋根に太陽光パネルを設置することを目指す」との構想を明らかにした。
現行のエネルギー基本計画は「基本的に見直す」と明言。発電電力量に占める自然エネルギーの比率を現在の9%から「20年代のできるだけ早い時期に20%を超える水準となるよう大胆な技術革新に取り組む」と強調した。現行計画の目標は「30年に20%」で、前倒しを打ち出した格好だ。
首相は東日本大震災からの復興では「国際社会に開かれた復興を目指し、世界の繁栄と発展のために国際貢献を続けていきたい」との意向を表明した。