【日刊工業新聞110707】福島第一原子力発電所事故の収束作業を志願している技術者・技能者OBのボランティア集団「福島原発行動隊」(発起人=山田恭暉氏)が10日、現地に向け出発する。
住友金属工業のエンジニアだった山田氏や元東芝の原発プラント設計者ら5人が11日と12日の両日、先発隊として現場調査を行う。山田氏は「本格的な作業は9月にも始めたい」としており、現地調査後、本格作業に向けた政府・東京電力との調整に入る。
同原発の収束作業は難航、高い放射線下での人手不足も深刻化している。「我々は年齢的にも放射線量の害も少ないし、自分たちは実際にプラントの設計や製造を経験している」と、懸命の復旧作業を続ける若者を見かねた山田氏の呼びかけで7月6日現在、60歳以上の技術者・技能者OBら430人が集まり、賛同者からの寄付も663万円に達した。