南三陸・女川町支援 登米・栗原市、阪神支援チームと三角協定
【毎日新聞110519】登米、栗原の両市は21日、兵庫県の西宮、宝塚、川西の3市と猪名川町で構成する「阪神自治体支援チーム」と協力し、東日本大震災で自治体機能を失った南三陸、女川の両町役場を支援する「災害応援に関する三角協定」を結ぶ。
阪神チームは南三陸、女川の両町に応援職員を派遣。一方、08年6月に発生した岩手・宮城内陸地震で被災し復旧した栗原市と、沿岸部に隣接する登米市が取りまとめ兼後方支援を行い、南三陸、女川の両町役場の事務機能の復旧を進める。
阪神チームが東日本大震災後、両町に派遣したレスキュー隊や給水車は既に撤収した。新たに必要になったのが被災住民の各種申請や税務に対応する窓口事務の整備と、家屋の被害査定の迅速化。阪神チームは両町に6月からそれぞれ数人の専門職員を来年3月末まで派遣する。栗原、登米の両市は宿舎確保などの支援を行うほか、必要に応じて職務を臨時代行する。
阪神チームは阪神大震災の経験から支援遂行には被災地に近い自治体の協力が必要としている。ただ、栗原、登米の両市も被災しており職員を派遣する人的余裕がなく、後方支援中心に活動する。
阪神4市町、栗原・登米市 沿岸被災地と応援協定
【河北新報110522】東日本大震災で行政機能が大きなダメージを受けた宮城県南三陸町と女川町に対し、兵庫県阪神地区の4市町と栗原、登米両市が支援する災害応援活動協定の締結式が21日、登米市役所であった。
締結式には南三陸、女川の両町長と、西宮、宝塚、川西の副市長、猪名川町副町長、栗原、登米の両市長が主席した。布施孝尚登米市長は「行政機能が弱体化する中で頑張っている職員の思いを受け止め、長期にわたり家族の一員として支えていきたい」とあいさつした。
阪神地区の副市長らは「阪神大震災の時に頂いた温かい支援に対し、いまが恩返しの時。力を合わせて住みよい環境づくりを目指したい」(西宮市)と決意を示した。
阪神地区の4市町は、6月1日から職員数人を派遣。復興計画策定や建物被害の調査、介護認定業務などを支援する。栗原、登米両市は調整役などを担う。職員の派遣期間は来年3月末まで。