復興の足掛かり開店 南三陸、七ヶ浜に仮設商店街
◎南三陸・福幸商店街/語らいの場を提供
東日本大震災による津波で約30店あった店舗のほとんどが流された宮城県南三陸町歌津の伊里前地区に13日、仮設の伊里前福幸商店街がオープンした。
オープニングセレモニーで、同商店街運営組合の高橋武一組合長は「商店街を語らいの場として利用してもらい、歌津復興の足掛かりにしたい」とあいさつ。関係者がテープカットした。
同商店街には食料品店や衣料品店、美容店など7店が入居する。売り場面積25平方メートル、50平方メートルのコンテナ
を店舗に使う。中小企業基盤整備機構の事業を活用し、整備した。
商店街の敷地は約1700平方メートルの町有地で、震災前にあった商店街に隣接している。商店街近くにある伊里前小の仮設住宅で暮らす主婦牧野真弓さん(42)は「震災後は町外に買い物に出ることが多かった。歩いて買い物に来られるようになり、助かる」と話した。
◎七ケ浜・七の市商店街/仮設から徒歩5分
東日本大震災で被災した宮城県七ケ浜町に仮設店舗「七の市商店街」が完成し、11日にオープンした。仮設店舗はプレハブ平屋で、地元の要請を受けて中小企業基盤整備機構が整備した。今後2年間、町が管理・運営する。
渡辺善夫町長が「震災から9カ月の節目の日にオープンにこぎ着けた。多くの人に商店を利用してもらい、復興の足掛かりとしたい」とあいさつ。汐見小の子どもたちがソーラン節に合わせた踊りを披露して開店を祝った。
生涯学習センターの敷地内に完成した仮設店舗は、6区画に生花店、青果店、鮮魚店、美容院、理容院、整体院、ラーメン店の7店が入居する。町内の各仮設住宅から歩いて5分前後のほぼ等距離にあり、災害ボランティアセンターにも隣接している。