茨城県土浦市 「放射能汚染への具体策掲げる 土浦市の環境基本計画案」

放射能汚染への具体策掲げる 土浦市の環境基本計画案

茨城新聞120120】土浦市は現在策定中の新たな環境基本計画(計画年度2012〜21年度)に、放射性物質対策を初めて盛り込む。計画案には、福島第1原発事故により放射性物質に汚染されていることを受けて、放射性セシウム137の半減期が30年であることなど長期にわたる対策が必要であることを踏まえ、行動方針に具体的対策を掲げた。市は「放射性物質汚染対処特措法に基づき、対策を着実に進めていきたい」(環境保全課)としている。

計画案では、市を取り巻く環境の現状は、空間放射線線量率は南部地域で高い傾向が見られるが、放射線の影響を受けやすい子どもたちが活動する各地区公民館、保育所、児童館、幼稚園、小・中学校など定期的に測定している96施設で、除染の目安として文科省が示した毎時1マイクロシーベルトを超えたポイントはないとした。一方で、地形や雨水などの集積度合いにより線量の高いポイントが局所的に存在しており、今後さらに測定ポイントを増やし、詳細な調査を継続していくことが必要としている。

その上で、基本目標の一つ、「健康で安心して心地良く暮らせるまちの実現」のための行動方針に、「新たな汚染物質の心配がないまちをつくろう」を掲げ、ダイオキシンやアスベストと並んで放射性物質対策を盛り込んだ。