【福島民友110523】相馬市は22日までに、東日本大震災で被災し、独り暮らしになるなどした高齢者を対象にした災害公営住宅の建設案をまとめた。1995(平成7)年の阪神大震災で、独居老人の孤独死が社会問題化したことを受け、入居者の交流スペースを設けるなど、孤独死防止に取り組む。
同市によると、震災前からの世帯を含め高齢者の独居世帯は110世帯。住宅は早大マニフェスト研究所と共同で開発。
1棟12世帯の平屋の共同住宅で、介護の必要も予想されることからバリアフリーの設計とし、個室のほか、畳敷きの談話コーナーや縁側、食事コーナーなどを設ける。夕食は入居者が集まって食べるようにすることで入居者同士の交流を図る。計画の愛称は「相馬井戸端長屋」。
建設用地は、ショッピングセンターなどにもアクセスが容易な市有地に確保しており、国の支援策の活用を視野に建設の具体化を目指す方針だ。