高齢者など配慮仮設住宅40戸建設
【読売新聞110525】復興までの住居確保を後方支援しようと、遠野市は40戸の仮設住宅の整備に着手する。24日の議員全員協議会で、本田敏秋市長が明らかにした。
建設地は同市穀町の市有地約5000平方メートル。JR遠野駅から約500メートルで、買い物、病院、小学校などへの便が良い地域という。広さは約25平方メートルから約40平方メートルまで3タイプで、地元産木材を使う。地元業者が建設し、ほかにサポートセンター棟も作る。総事業費は2億370万円。
東大高齢社会総合研究機構が提案する「コミュニティケア型仮設住宅地」で、サポートセンターを中心に高齢者や妊婦、子育て世帯を配置する。各住宅をデッキでつなぐほか菜園を設け、集落から離れた高齢者の孤立を防ぐ工夫もされている。
入居申し込みは6月1日からの予定だが、市内には親類や知人を頼って沿岸から避難している人が435人(18日現在)おり、市では「市内に避難している人を優先する」という。
機構の大月敏雄准教授は「仮設として使用後に地域で福祉目的に転用するなど、将来計画も考慮した」と説明する。本田市長は「遠野で安心して生活し、元気になって復興した地元に帰ってほしい」と話している。