仮設福祉ハウス開設 被災障害者の自立支援
【河北新報110625】東日本大震災で被災した障害者とその家族が暮らせる仮設福祉ハウス「日本財団ホーム 小国の郷(さと)」が24日、宮城県石巻市に開所した。スタッフが24時間常駐し、通常の仮設住宅での生活が困難な人々の自立に向けた支援を行う。
同市の社会福祉法人「石巻祥心会」の依頼を受け、日本財団が全国から寄せられた支援金で建設した。東日本大震災の津波で亡くなった祥心会理事の遺族から提供された約6600平方メートルの土地を活用した。
障害者とその家族3~4人が暮らせる世帯向けを40戸、単身の障害者向けグループホーム(定員7人)を2棟整備した。
入り口にスロープや手すりを設けるなどバリアフリーの設計で、併設した事務所につながるコールボタンを全戸に設置。事務所には祥心会のスタッフが常駐し、買い物や通院支援を行うほか、生活相談にも応じる。
津波で家を流され、家族3人で避難所から移る無職舛野恵美さん(46)=大街道東=は「いつでも相談できる人がいるし、一つの部屋で家族で暮らせる環境はありがたい」と話していた。
公式ホームページ:日本財団