宮城県石巻市 「石巻・鮎川浜に仮設商店街オープン 鮮魚店など16店」

石巻・鮎川浜に仮設商店街オープン 鮮魚店など16店

オープンと同時に大勢の町民らが訪れたおしかのれん街
オープンと同時に大勢の町民らが訪れたおしかのれん街

111119河北新報】東日本大震災で壊滅的被害を受けた宮城県石巻市鮎川浜に18日、鮮魚店や飲食店など16軒が入居する仮設商店街「おしかのれん街」がオープンした。テープカットやもちまきで開店を祝い、大勢の住民でにぎわった。
 開店に先立ち現地で式典が行われ、入居者代表の沼倉憲一さん(64)が「地域に愛される店づくりを目指す。一日も早くここを巣立つことが恩返しになると信じている」とあいさつした。
 のれん街は、木造平屋の2棟で構成し、1店舗の広さは約20平方メートル。震災前まで同市鮎川地区で店を構えていたすし店や青果店、理美容店などが営業する。
 NPO法人「JEN(ジェン)」(本部東京)が、ドイツの慈善団体「HELP」から約8000万円の資金援助を受けて建物や空調を整備。敷地は市が提供した。入居者は今後2年間、無償で建物を借り営業する。
 鮎川港近くの店を流され、のれん街に入居したラーメン店「上海楼」の経営者高橋紀美子さん(71)は「店は生活のすべてだった。営業再開はものすごくうれしく、以前と同様にお客さんと笑顔で接したい」と話した。
 石巻市牡鹿稲井商工会によると、牡鹿地区には約120の会員がいたが、震災でほとんどが営業できなくなった。