宮城県 「借り上げ仮設2万件超 プレハブ相当数の余剰も」

借り上げ仮設2万件超 プレハブ相当数の余剰も

河北新報110722】宮城県は21日、東日本大震災の被災者向けに民間賃貸住宅を借り上げて仮設住宅とみなす制度について、14日現在の入居決定件数が2万257件に上ったと発表した。1カ月前の6月13日時点では9359件で、1カ月で2.2倍に急増した。同日の県議会保健福祉常任委員会で説明した。

 市町村別では仙台市が7886件と最多で、全体の39%を占めた。次いで石巻市4600件、気仙沼市1223件、多賀城市1087件、東松島市974件の順だった。
 また、今回の制度が始まった5月1日付以前に入居した被災者が3~4月分の家賃を自己負担している問題で、県は賃貸借契約日までさかのぼって制度を適用する救済措置を、国が容認したと報告した。
 国の方針を受け、県は被災者が自己負担した額を該当者に給付する。県内では数千件程度が対象になるとみられる。
 委員会では、民間借り上げが大幅に増えた分、プレハブの仮設住宅が余剰となる可能性を指摘する意見が出た。
 岡部敦保健福祉部長は「(福島第1原発事故による)福島県からの避難者が入居を望めば、受け入れを考えたい」と答弁。福島県と相談の上、状況に応じ、受け入れを検討する考えを示した。