名古屋市が一関に支援拠点 東大も遠野分室開設
【岩手日報110514】陸前高田市への行政支援を行っている名古屋市は13日、一関市大東町摺沢地区に、職員派遣の拠点となる「被災地域支援本部」を開設した。同日は東 京大(浜田純一総長)も遠野市の市庁舎西館に同大救援・復興支援室遠野分室を開設。被災地を後方支援する他県の事務所が次々と設置され、支援態勢は拡大し ている。
【名古屋市】職員や住民ら約50人が出席し事務所開きが行われ、河村たかし市長が自ら看板を掲げた。
事務所はJR大船渡線摺沢駅前に設置。職員34人が交代で常駐し、住民票交付や総務会計、福祉、土木など陸前高田市の行政全般を支援する。
現地では事務を完結できないケースもあるあるため、パソコンを設置し事務機能も持つ。開設は来年3月31日までの予定だ。
河村市長は「市職員から応援しようという機運が上がった。まず産業支援を急ぎたい」と意気込みを語る。河村市長は同日、県庁で達増知事と懇談した。
【東京大】救援・復興支援室長の前田正史副学長らが、及川増徳副市長と看板を設置。作業スペースも整備され、同日から業務を開始した。
分室には職員1人と補助職員らを常駐させる。情報収集や復旧に向けた研究分析など教職員をサポート。現地活動の調整役や情報発信などを担う。
前田室長は「東京大が災害復旧のための活動拠点を置くのは初めて。各教員による研究分析や提言などを通じて被災地を継続的に支援したい」と語る。
及川副市長は「研究成果を被災地のために活用していただけるとありがたい。遠野市としても活動を支えていく」と期待する。
(2011.5.14)