大槌町が復興計画最終案 防潮堤、3地区は現況高
【岩手日報111214】大槌町は13日の町再生創造会議で、東日本大震災復興基本計画の最終案を示した。町内10地区から提案された復興計画案を全面的に受け入れ、小枕、赤浜地区の防潮堤の高さは県の方針(14・5メートル)と異なる現況6・4メートル、浪板地区も県方針(12・8メートル)に対して同4・5メートルのまま復旧。中心市街地は、盛り土など安全性を高めながら震災前と同じ町方地区とした。出席した委員から反論はなく、年内の基本計画策定に向けて大詰めを迎えた。
小枕、赤浜地区は防潮堤の高さが6・4メートル、浪板地区は4・5メートル。大型防潮堤建設を目指す県方針とは異なり、地域復興協議会の意見通り高台移転による防災を基本とした。
被災した中心市街地は県方針と同じ14・5メートルの防潮堤を建設し、山側に住宅や商店街を集約。防潮堤や河川堤防沿いを公園、緑地にして景観に配慮する。
役場庁舎などの公共施設は、現在の役場仮庁舎付近に整備。小中一貫校は中心部北側にある大槌高付近に建設し、地域一帯を文教拠点とした。
他地域では各地区の状況と防潮堤の高さに応じて、桜木町、花輪田、沢山、大ケ口地域は現位置での再建、小枕、伸松(のべまつ)、安渡(あんど)、吉里吉里地域は高台移転や盛り土した住宅地を形成する。