岩手県大船渡市 「高台移転希望が4割 大船渡市調査、同じ場所も3割」

高台移転希望が4割 大船渡市調査、同じ場所も3割

岩手日報110513】大船渡市は12日、同市立根町で開いた東日本大震災の市災害復興計画策定委員会の初会合で市民意向調査の中間報告を公表した。4割以上が高台移転 を希望し、一方で3割が「同じ場所に住む」「補修等で入居」を選択。市は5月中に復興計画の骨子をまとめ、早ければ7月の計画策定を目指す。

 委員28人を委嘱。委員長に塩崎賢明神戸大大学院教授、副委員長に斉藤俊明大船渡商工会議所会頭が就いた。

 同調査は4月22日~5月2日に、市内の避難所などで実施。有効回答は1220人だった。締め切り後の回答も315人からあったが今回の集計には含めなかった。

 被災住宅の再建予定を問う設問では「高台に移転」が最も多く41・5%。理由としては「津波被害を受けたくない」が69・7%だった。「地域を離れたくない」も18・9%あり、地域内での高台移転希望もうかがえる。

 一方、13・6%が「同じ場所に再建築」、17・3%が「補修等により入居」と回答。いずれも「地域を離れたくない」との理由が最も多かった。地域を離れたくない要因としてはコミュニティー44%、仕事場30%、学校16%だった。

 高台移転希望が過半数の地域は末崎町、赤崎町、赤崎町蛸ノ浦、越喜来。綾里は「同じ場所に再建築」、盛町は「補修等により入居」が最も多かった。

(2011/05/13)