仮設住宅に住むノウハウ集めたサイト 「仮設のトリセツ」 開設

東日本大震災:仮設住宅に住むノウハウ集めたサイト開設たサイト開設

仮設住宅に住むノウハウが満載のウェブサイト「仮設のトリセツ」
仮設住宅に住むノウハウが満載のウェブサイト「仮設のトリセツ」

毎日新聞110517】仮設住宅に住むノウハウを集めたウェブサイト「仮設のトリセツ」(http://kasetsukaizou.jimdo.com/)が開設された。04年の新潟県中越地震の仮設住宅で、入居者の情報交換のためのオープンカフェを開き、入居者の知恵を集めて公開した新潟大学工学部建設学科の岩佐明彦研究室が開いた。仮設の住環境を快適にするヒントを写真付きで紹介している。

 仮設住宅は、鉄の柱と薄いパネル状の壁でできている。熱と音が伝わりやすいため、夏は暑くて冬は寒く、結露しやすい。隣室に音が響くという問題点もある。同サイトには、壁に段ボールを張って防音▽プチプチの梱包(こんぽう)材を窓ガラスに張って結露を抑える▽フックや押しピンとしてマグネットを利用--などの事例を載せている。

 手の込んだものでは、外壁に園芸用の格子状のトレリスを取り付けて花を飾ったり、物置や犬小屋、サンルームを作った例もある。だが、全く手を入れないで住む人たちもいたという。

 同研究室の田沢孝紀さん(23)は「仮設の入居期間は原則2年ですが、中越地震では3年間住んだ人もいて、入居中の住環境整備は大切です。仮設を住みこなす知恵を広く知ってほしい」と話している。【中村美奈子】