女川原発プルサーマル意見募集 宮城県が「動員」調査
【河北新報110913】東北電力女川原発3号機(宮城県女川町、石巻市)のプルサーマル計画に関して、宮城県が2009年12月~10年2月に行った意見募集で、市民団体が「『動員』があった」と指摘していることを受け、県は12日、当時の担当職員らを対象に事実関係の調査を始めたことを明らかにした。結果は公表する方針。
県は意見募集を所管した原子力安全対策室の当時の職員から事情を聴くほか、東北電力にも調査への協力を求める方針。
村井嘉浩知事は12日の定例記者会見で、同計画を受け入れた経緯について「意見募集の結果は参考にはしたが、最終的には地元首長と相談して判断した」と述べ、賛成の多さは必ずしも判断に影響しなかったとの認識を示した。
意見募集には330通の応募があった。締め切り前日までは計75通で、締め切り日だけで255通が届いた。大半が推進意見だったという。「原子力発電を考える石巻市民の会」は今月5日、「意図的に賛成を表明させた疑いがある」として県に実態調査を求めていた。
同会が県に情報公開請求して入手した資料によると、県に寄せられた意見には「動員」をうかがわせる記述が1件あったが、県が公表した意見の一覧ではこの記述が掲載されていなかった。