にぎわい復活 仮設商店街
◆七ケ浜に7店
東日本大震災で津波の大きな被害を受けた七ケ浜町吉田浜に11日、7店の仮設店舗が開店した。「七の市商店街」として、にぎわいの場を目指していく。
開店したのは青果店や魚屋、理容店などで仮設住宅にも近い。セレモニーで渡辺善夫町長は「地域の絆づくりや復興の足がかりにみなさんと一緒に利用したい」とあいさつした。初日は記念品や目玉商品が用意され、多くの利用者が訪れた。
同町菖蒲田浜で海の家を営んでいた岩本喜治さん(53)は、
震災で店舗を失い、ラーメン店を開店予定。ノリやワカメなどは地元産を用意する。「みんなが気軽に来られて元気が出るような場所にしたい」と話した。
◆石巻駅前に21店
石巻市のJR石巻駅前に10日、仮設商店街がオープンした。震災で閉店せざるを得なかった海産物店や電器店、理容店、飲食店など21店舗が一斉に開店し、朝から大勢の客でにぎわった。
看板には「石巻立町復興ふれあい商店街」。一帯が浸水した石巻市中心部の立町通りの駐車場に、中小企業基盤整備機構の支援事業で仮設店舗を設置。出店者は公募された。
理容店では、4台の鏡を被災した4店舗がひとつずつ使って共同で開店。同市門脇町の店が流された藤井浩治さん(46)は「9カ月ぶりに鏡の前ではさみが持てる。うれしいですね」。
商店街ではカキ汁がふるまわれ、地元の小学生による合奏や懐かしいチンドン屋も登場して開店を盛り上げた。