世界会議 横浜に30カ国 子どもも「脱原発」
【東京新聞120115】原子力エネルギーからの脱却をテーマに、約三十カ国から集まった専門家らが、原子力の問題点について話し合う「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」が十四日、横浜市西区のパシフィコ横浜で始まった。十五日まで。
初日は有識者や避難中の福島県民ら約五千人が参加。福島第一原発事故などをテーマにした討論会や、歌手の加藤登紀子さんのコンサートなど二十のイベントがあった。会場内では「原発に頼らない地域づくり」などをテーマに一般市民らが百以上のブースを設け、来場者と意見交換。会場付近では、市民ら約四千五百人が原発の廃止を訴え、デモ行進した。
開会式では、前福島県知事の佐藤栄佐久氏が、知事在任中に発覚した東京電力の原発トラブル隠しなど、原発事故以前から多くの問題が起きていた点に触れ、「国民の安全を確保する能力のない日本で、原発を続けてはならない」と強調。
福島県郡山市から横浜市へ避難している富塚悠吏(ゆうり)君(10)は「科学者になりたい。夢をかなえるために健康でいたい。子どもも原発はいらないと思っている」と訴えた。
欧州議会議員・ドイツ緑の党のレベッカ・ハルムス氏は「日本が大事故をきっかけに変われるか、世界が注目している」と呼び掛けた。
十五日は午前十時から。入場料は当日券二千円。イベントの多くがインターネット中継される。