岩手県「釜石市復興計画、全地区と合意 まちづくり本格化へ」

釜石市復興計画、全地区と合意 まちづくり本格化へ

岩手日報120305】釜石市と、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた同市両石(りょういし)地区の住民は4日、集団移転を柱とする復興まちづくり計画に合意した。これで市は、被災した市内全21地区と合意。各地区の「青写真」が全てまとまり、震災から1年となる「3月11日」を前に、新たなまちづくりのスタートラインに立った。

 市役所で懇談会を開き、地区住民約80人が参加。集落の95%に当たる235戸が被災した同地区の復興計画について、市は海からの距離が200メートル以上の一帯に、盛り土で標高18メートルとなる住宅団地を整備して移転先とする計画を提示した。

 参加者から「東日本大震災クラスの津波で団地が浸水する恐れはないのか」と質問があり、市は「シミュレーションでは浸水しない」と回答。住民から合意を得た。

 今後は移転先で一戸建てを再建する人、公営住宅入居を希望する人の数を把握する意向調査を行い、並行して地権者との用地交渉などを進める。