福島県 「東日本大震災:福島第1原発事故 政府、29日にも避難準備区域解除 地元に通知」

東日本大震災:福島第1原発事故 政府、29日にも避難準備区域解除 地元に通知

毎日新聞110927】政府は26日、東京電力福島第1原発の半径20~30キロの「緊急時避難準備区域」を早ければ29日にも解除する方針を固め、松下忠洋副経済産業相を福島県に派遣し地元に方針を伝えた。避難区域の解除は原発事故後初めて。

 松下副経産相は緊急時避難準備区域にかかる5市町村のうち、川内村、楢葉町、南相馬市を26日訪れ、首長らに解除の意向を伝えて理解を求めた。

 南相馬市の桜井勝延市長はこれを了解したうえで、「(政府、東電への)住民感情は並大抵ではない」と述べ、除染など住民帰還に向けた環境整備に徹底して取り組むよう要請。さらに区域解除イコール補償終了ではないとして、「解除と補償がリンクしない点を政府声明として発表してほしい」とクギを刺した。

 3首長らとの協議を終えた松下副経産相は「(地元の理解は)頂けた。3月11日以前の状況へ戻せという住民の要望はしっかり受け止める。住民の帰還へ向けた動きが今始まった」と述べた。

 政府は28日に広野町と田村市にも解除方針を伝え、29日にも災害対策本部会議を開いて決定する。