宮城県名取市 「「目標早く示して」復興計画100人会議で提言」

「目標早く示して」復興100人会議で提言

河北新報110606】:東日本大震災で被災した宮城県名取市の復興計画について意見や提言を聞く市民100人会議(市主催)が5日、市文化会館で開かれた。
 市民約230人が出席した。佐々木一十郎市長が「みなさんの復興への思いを計画の素案に反映させていきたい」とあいさつしたのに続き、筑波大大学院の村尾修准教授が「海と緑と共生する街 名取市の復興に向けて」と題して講演した。
 意見交換では、市民から「仙台空港周辺に海を生かした観光リゾートを計画してはどうか」、「貞山堀沿いに津波を防げる高さの高速道を整備してほしい」などといった提案が出された。
 閖上地区の大部分に建築制限が掛けられ、居住に不便を強いられていることについて、住民からは「計画を早く決めてもらわないと、リフォームして住めるかどうかすら分からない。目標を示してほしい」と不満の声も上がった。
 佐々木市長は「9月を目標に復興プランを示したい」と述べ、理解を求めた。
 市は会議での意見を参考に、住民代表や専門家でつくる「新たな未来会議」で復興計画の策定作業を進める。