「再生の空間を」日仏連帯 被災者集会所を石巻に建設へ
【河北新報120118】フランスと日本に拠点を置き、両国の国際交流を支援する財団法人「フェール城桜協会」(千玄室理事長)が、宮城県石巻市鹿妻南地区に、東日本大震災で被災した住民が集まれるコミュニティーハウス(集会所)を建設する。
集会所は平屋建て約280平方メートル。登米市の登米町森林組合が提供する地場産の木材を使って造る。光熱費を抑えるために太陽光発電設備を備え、建設費は約6300万円。ことし3月末に完成予定で、財団から寄贈を受けて市が管理運営を行う。
集会所の建設は、財団副理事長を務める日本在住の建築家リシャール・ブリア氏が発案。フランス国内で寄付を募ったほか、日本の企業などから資材提供の協力を得た。震災で集会施設が使えなくなった鹿妻南地区を建設場所に選んだ。
財団や地元住民、フランス大使館関係者ら約30人が11日、建設場所近くの神社で安全祈願祭を行った。
ブリア氏は「コミュニティー再生のための空間を造りたかった。多くのフランス人が日本人との連帯意識を持っている。完成後もイベント開催などを通し復興を応援したい」と語った。