福島県 「被災者に低価格住宅 県連絡会議 新組織で供給へ」

被災者に低価格住宅 県連絡会議 新組織で供給へ

河北新報120119】県や県建築士事務所協会などでつくる県地域型復興住宅連絡会議は2月上旬に新組織をつくり、東日本大震災の被災者らを対象に低価格で安全な復興住宅を建築できる態勢を整える。材料を共同で仕入れるなどしてコストを削減し、低価格を実現する。18日に福島市で開かれた県住まいの復興に向けた連絡調整会議で明らかになった。
 新組織は「県地域型復興住宅推進協議会」で、県内の木材産業協同組合をはじめ建設や建築資材、建築設計といった各種関係団体で構成する。推進協議会は工務店や建設会社などを通じて被災者に復興住宅のモデルを提案する。住宅の間取りについて一定程度自由設計にして住民のニーズを尊重しながらも、1階と2階の面積がほぼ同じである総2階の構造にしたり、柱など資材の規格を統一化したりすることでコストを減らす。
 モデルは床面積106平方メートルで2階建て、床面積112平方メートルで2階建て、床面積66平方メートルで平屋の3タイプ。県建築士事務所協会によると、床面積106平方メートルのタイプで1500万円程度で建築が可能だという。
 推進協議会は窓口を設けて被災者らからの相談に応じ、復興住宅の建築を促進させる。県や市町村にも働き掛け、災害公営住宅への活用も目指す。建築業や林業など地元産業を中心に活用することで本県経済の再生にもつなげる狙いだ。