宮城県亘理町 「味わい・ふれあい・大にぎわい 亘理・鳥の海の産直、仮設で再開」

味わい・ふれあい・大にぎわい 亘理・鳥の海の産直、仮設で再開

仮設店舗で営業を再開し、買い物客でにぎわった「鳥の海ふれあい市場」=23日、亘理町荒浜
仮設店舗で営業を再開し、買い物客でにぎわった「鳥の海ふれあい市場」=23日、亘理町荒浜

河北新報111224】東日本大震災の津波で被災した宮城県亘理町荒浜の町営温泉宿泊施設「わたり温泉鳥の海」1階にあった産直施設「鳥の海ふれあい市場」が23日、同町荒浜築港通りの仮設店舗で営業を再開し、大勢の買い物客でにぎわった。再開イベントは25日まで。
 約150平方メートルの売り場には、カレイ、ヒラメなどの魚介類や特産のイチゴをはじめ、野菜や加工品、総菜、菓子が並び、目当ての品を手にした買い物客がレジの前に列を作った。
 同町の姉妹都市になっている北海道伊達市産のホタテ焼きなどが、無料で振る舞われた。和太鼓演奏やすずめ踊りも披露され、再開を祝った。
 ふれあい市場は2008年にオープンし、出荷する農家や漁業者、加工食品業者らによる協同組合が運営してきた。年間売上高は2億数千万円で、年間約17万人が訪れる町の観光拠点だった。
 震災前に110人いた組合員は、津波で亡くなったり、生産ができなくなったりして約100人に減った。菊地一男理事長(64)は「一歩でも前に進もうと、組合員が団結した。年内に再開できてほっとしている」と話した。
 県漁協亘理支所の隣に、中小企業基盤整備機構がプレハブ平屋の仮設店舗を建設した。弁当店や魚介類下処理業者も入居し、近く業務を始める予定という。
 当面は土日曜、祝日だけの営業で、時間は午前10時~午後4時。年内は29、30日も開く。年明けは1月7~9日に営業する。連絡先は鳥の海ふれあい市場協同組合0223(35)2228。