宮城県女川町 「復興住宅13年度着工 女川町計画策定委 2次案示す下旬に公聴会」

復興住宅13年度着工 女川町計画策定委 2次案示す下旬に公聴会

三陸河北新報110710】女川町復興計画策定委員会(会長・鈴木浩福島大名誉教授)は9日、女川二小で第4回委員会を開き、中心部の復興住宅建設を2013年度に始める目標を示したほか、離島・半島部の15漁港のうち7港を拠点として優先的に整備する方針を打ち出した。2次案として今月下旬に公聴会を開き、町民に提示。8月に答申案をまとめる。

 町中心部のうち高台に住居・商業および公共施設、魚市場周辺を港湾・水産加工、清水町地区をスポーツ施設、海岸の一部を津波倒壊ビルを含むメモリアルの各ゾーンとする基本的部分は前回案と大きな変化はなかった。

 居住地域は現運動公園、宮ケ崎、鷲神浜、旭が丘に、新たに小乗浜地区を加えた。小乗浜地区は東北大研究施設があったことから海洋研究ゾーンとした。

 離島・半島部は前回と同様に高台への移転集約を提案した。出島は中央部、北浦は指ケ浜背後地と旧女川三小跡地と周辺、五部浦は横浦、塚浜、および飯子浜南西部の高台となっている。

 漁港は、現在20隻以上の船がある港の整備を優先する。拠点候補として尾浦、出島、寺間、指ケ浜、塚浜、飯子浜、横浦を挙げた。

 女川港再生に不可欠な防波堤は13年度までの完成を目指す。住宅建設も13年度から段階的に進める。

 委員からは「住居を移転した場合、漁業権は守れるのか」「被災した土地の評価はどうなるのか」などの質問が出た。事務局は「漁業権に影響が出ない方法を模索する」「国の方針は未確定だが、基本的には津波前の評価額とし、権利を保全したいと考えている」などと答えた。

 公聴会は20~22日、5会場で開く予定。